山で何とな~く見ている石の標柱。 どんな意味があるかご存知?

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 山頂にあるものの定番といえば三角点。ご存じの通り、地図などの測量の基準になる点です。一等から四等まであり、多くは18~15cm角の御影石でできています。四角いのになぜ三角点かというと、三角測量という測量法の基準点だから。  三角点の多くは見晴らしのいい場所に設置されていますが、だからといって等級が高いほど有名な山、高い山というわけではありません。一等は約40km間隔、二等は8km間隔と、あくまでも測量優先で必要とされる場所に設置されています。  また、山によっては最高地点=三角点の場所とも限りません。例えば北海道の斜里岳。山の標高は1547mですが、三角点は頂上から一段低いところに設置され標高1535.8m。より安定した場所、測量しやすい場所を選んだ結果です。ちなみに斜里岳の山頂表示板には1545mと掘ってありますが、これはかつての標高値。石に掘ってあるので簡単には修正できないのでしょう。  ところで、測量の基準になるものは三角点以外にもあります。ちょっとレアなのが「天測点」。三角点による測量の規正を目的に、天文測量を行うために設置されたものです。重い測量機器を乗せるために、頑丈なコンクリートでできていて、何やら銅像だけがなくなった記念碑のようでもあります。ただし、これが使われたのは昭和29年からわずか5年間だけ。数も全国に48箇所しかありません。  いっぽう、近年よく目にするのが「電子基準点」です。GPSを使った測量の基準点で、全国に約1200箇所あります。さしずめ天測点のデジタル版(?)といったところでしょうか。ただし、相手は人工衛星なので三角点のように周囲の見晴らしを考える必要はなく、また電源やメンテナンスのこともあって山頂で見ることはほとんどありません(これを山頂で見られるのは、おそらく富士山くらいではないでしょうか)。  山で何気なく目にしている標柱も、このようにいろいろなタイプがあります。今度見かけたら、ちょっと気に留めてみてはいかがでしょう。 (文・写真=長谷川哲)

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