30代は取捨選択の時――「産まない」覚悟で仕事に没頭した女性が今思うこと

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<<画像付きでこの記事を読む 30代キャリアは自然体でいこう! 40sウーマンが語る「My life story」 20代後半の女性たちがよく口にする、「30歳になっちゃう」という言葉。なぜ私たちはこんなにも30代になるのが怖いのだろう? これからの人生について、一人であれこれ悪い想像をしてしまうから? それなら、少し先の未来を歩く先輩たちが、何に悩み、何に喜びながら30代を過ごしてきたのかを知れば少しは不安がなくなるかも。すでに30代を乗り越えた“40’sウーマン”たちが語る等身大の言葉に耳を傾けてみよう。 アイティメディア株式会社 クリエイティブ・ソリューション統括部長 兼 アドバタイジング・ソリューション部長 浜田純子さん(43歳) 1970年生まれ。専門学校卒業後、大手電機メーカー子会社にシステムエンジニアとして入社。2年間勤務した後、通信大手関連会社に転職。システム運用管理や営業を担当した後、ナレッジマネジメント事業を手掛ける社内ベンチャーに転籍。2007年、アイティメディア入社。部長として広告掲載のオペレーション業務を統括する。2014年4月より、広告デザインを手掛けるクリエイティブ・ソリューション統括部長も兼任 30歳で結婚して生活の基盤を固め 社内ベンチャーの仕事に寝食を忘れて打ち込む 20代のころの私は、キャリア志向などまったくありませんでした。新卒でシステムエンジニアとして就職し、20代半ばからは通信大手グループ会社の営業職として働いていたのですが、当時はまだ女性の営業が少なく、お客さまにも社内の人にもちやほやしてもらえていて。それに甘えて気持ちよく働き、仕事が終わればアフター5を満喫するというお気楽な毎日を送っていました。 ところが、30代に差し掛かると、私より若い女性の後輩も増えて、全然ちやほやされなくなってしまった(笑)。ただ、仕事は好きだったし、これからも働き続けるのであれば、どんな方向性で仕事をするのか、自分の何を強みとして伸ばしていくのかを真剣に考えなくてはいけないと思うようになったのです。一方で、結婚のことも考え始めました。友人たちが次々と結婚したり、親にも勧められたりして、当時の私には「結婚しない」という選択肢はないように思えたんです。それで、30歳の時に一度結婚しました。“一度”というのは、結局離婚することになるからなのですが。 いずれにしても、「結婚して地盤固めもできたし、これからはキャリア形成に集中しよう」と思っていたころ、社内ベンチャーを立ち上げた人から「メンバーにならないか」と誘われました。その会社の社内ベンチャー第1号で注目を集めていたし、「大変そうだけど、挑戦してみよう」と思い、33歳でそちらに籍を移したのです。 その社内ベンチャーが手掛けていたのは、企業内の情報やノウハウを共有するナレッジマネジメントツールの制作・販売でした。10人に満たない小さな組織でしたから、私も営業から企画・販促、経理処理などの庶務的な作業まで、とにかく何でもやりました。人生で一番働いたのがこの時期で、24時間365日、寝たり食べたりする以外は仕事しかしていませんでした。休みもなかったし、家にいても会社から呼び出しの電話がかかってくることもしょっちゅう。それでもつらいなんて思わず、むしろ楽しくて仕方なかった。それまで大手企業にいたので、小さな組織で何でも自分でやれる面白さに目覚めてしまって、いわばランナーズ・ハイみたいな状態だったんでしょうね。20代のころ、上司に「一生に一度は寝食を忘れて働く時期があった方がいい。それが後々になって人生の糧になるから」と言われたことがあったのですが、私にとってはまさにその時期だったのだと思います。 「何を捨て、何を取るのか」を考え抜き 「私は産まない」という覚悟で離婚を決意 とはいえ、先ほど言ったように、私生活ではこの時期に離婚を経験しています。まあ、これだけ自分の全てを仕事に注いでいたら、家庭がうまくいくわけありませんよね(笑)。今はこうして笑って話せますが、離婚する前後は相当悩みました。特に女性である私にとって、出産の問題は大きかった。これから先、いくつになってもまた結婚はできる。でも、出産にはタイムリミットがあります。30代半ばで離婚するということは、事実上、子どもを産むのは諦めるということを意味します。だから私は「何を捨てて、何を取るべきか」をものすごく考えました。そして出した結論は「今の私は、仕事を取るのが一番気持ちいい」ということ。そして出産は諦めるという選択をしました。「私は産まない」という覚悟をして、離婚を決意したのです。 女性の人生にはさまざまな選択肢がありますが、全てをやろうとするのは本当に大変です。バリバリ仕事をして、結婚や出産もして、育児や家事もちゃんとこなして……という人生を本気で望むなら、時間も体力もある20代のうちにやっておかないと無理。30代になったら、人生の取捨選択をしなければ、どれも中途半端なまま終わってしまう。「捨てるべきものは何か」を考える時は、きっと誰にでもやってくるのだと思います。 その後、37歳でまた選択の時がやってきました。会社の方針が変わり、社内ベンチャーが解散することになったのです。会社からは「元の通信大手グループ会社の社員に戻る」という選択肢を提示されましたが、ベンチャーで働く面白さを知ってしまった私が、大きな組織で歯車の一つとなって働くのは難しいと考え、転職を決意しました。「ベンチャースピリットのある会社」を条件に転職先を探して、出会ったのが今勤めているアイティメディアです。 前職と同じIT業界とはいえ、40歳を目前にして出版・メディア事業という未経験の分野に飛び込むことになりましたが、事業分野は変わったものの、私には前職で培ったナレッジマネジメントの知識がベースにあります。社内の情報を共有する仕組みやビジネスに活かす方法は熟知していましたから、この知識があれば、どんな業界や業種でもやっていけるという自信はありました。 <<画像付きでこの記事を読む

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