陰湿な社内いじめやパワハラに巻き込まれないために! オフィスに潜む“攻撃欲の強い人”の回避法

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<<画像付きでこの記事を読む 何かあるといつまでもネチネチと小言を言い続ける先輩、他人の悪口ばかり言う後輩、自分のミスを部下のせいにする上司――。職場の空気を悪くする“問題児”は、どんな職場にもいるもの。精神科医の片田珠美さんが、そういった行動をする人間について分析した著書『他人を攻撃せずにはいられない人』(PHP新書)が話題だ。 著書によると、表面的には普通でも、第三者には気付かれないようにしてターゲットを攻撃するのがうまいのが「攻撃欲の強い人」の特徴なんだとか。そんな人たちにターゲットにされないための回避法や、自分が「攻撃欲の強い人」にならないためのマインドの持ち方を教えてもらった。 羨望と嫉妬が攻撃欲に変わる! 「攻撃欲の強い人」は意外と身近に潜んでいる 『他人を攻撃せずにはいられない人』片田珠美・著/PHP新書/740円(税別) 暴言を吐く、支配したがる、けなして自信を失わせる、優しいようで水面下で工作している、一見目立たない人を含めて、あなたの周りにはとんでもない人が隠れているかもしれない。精神科医として「ターゲット」にされて、痛い目に遭った患者たちから聞いた、人を陥れる「攻撃欲の強い人」を事例で紹介。攻撃欲の強い人と、どう向き合い対処すべきか。自分の人生を台無しにされないために――職場や家族に潜む「害になる人」の精神構造を知る 仕事をしていると、職場や取引先をはじめ、さまざまな人に出会う。あなたが親しくしている先輩、相談相手として頼っている同僚、かわいがっている後輩の中にも、「攻撃欲の強い人」は潜んでいるかもしれない、と片田先生は言う。 「『攻撃欲の強い人』は男女関係なく存在しますが、オフィスでありがちな女性の攻撃にはパターンがあります。女性は男性に比べ『他者のまなざし』に敏感。他人から認められることで、自己確認したり自分の幸福を実感したりする傾向が強いので、どうしても他の誰かと比べてしまいがち。だから、誰かが自分より恵まれていることに羨望やねたみを抱きやすく、表に出せないそういった感情が転じて“陰湿な怒り”となり、攻撃欲が高まって、陰口を言ったり、目立たない形で足を引っ張ったりするようになるのです」 そんなひどい人は自分の周りにはいないと思うかもしれない。しかし「ちょっと苦手だな」と感じる人くらいはいるのでは? 片田先生によると、ビジネスシーンに潜む「攻撃欲の強い人」に気付くきっかけは、意外とその程度の感覚が大事なんだとか。 「友達のような顔をしてあなたを攻撃するような人は、なかなか見抜けないものです。例えば、人の悪口ばかり言う人、いつも不平不満を口にしている人、相手によって態度を変える人は、特に注意が必要です。うかつに信じていると、ある日あなたが悪者にされたり、あなたのアイデアを横取りされたりする可能性もあります。『あなたのために厳しくしているのよ』『友達なんだから何でも相談してほしいの』という自分を正当化する言葉を振りかざすのも彼らの特徴です」 真面目な人ほどターゲットにされやすい 攻撃されないためにまずは見極めを 身近に潜んでいる「攻撃欲の強い人」を見抜くには、自分自身の心と体の反応を信じるのが一番。一緒にいると疲れる、気持ちが沈む、イライラするといった負の感情を覚えるようなら、その相手とは少し距離を置いた方が良い、と片田先生は指摘する。 「相談に訪れる方々の傾向を見てみると、相手の攻撃的な振る舞いに苦しみつつも、『私も悪かったから』『もっと違う接し方をしていれば』と、真面目で周囲の期待に応えようと頑張る人ほど攻撃欲の強い人のターゲットになりやすいといえます。一緒にいるとネガティブな感情を覚えるほか、頭痛がする、吐き気がするといった症状が出ることもありますから、心身が拒否していることを自覚してあげてください」 攻撃欲の強い人のターゲットになってしまう人には、自分の働きかけで相手が変わると信じている“良い人”が多いという。イジメやパワハラは逃げられない状況で起こりやすく、何があっても仕事を休んだり辞めたりしない「逃げない人」ほど狙われるのだ。 「人の性質はそう簡単に変わるものではありません。それを肝に銘じて、攻撃欲の強い人に出会ったら『逃げる』『やり返す』『記録に残して誰かに助けを求める』といった回避策を取ってください」 自分自身は大丈夫? 「攻撃する人」にならないために気を付けるべきこと 『ねたみ』や『羨望』が攻撃欲を高めるということは、つまり誰でも「攻撃欲の強い人」になり得るとも言える。「攻撃欲の強い人」を回避しつつ、一方で自分自身が「攻撃欲の強い人」にならないためにはどうしたらいいのだろうか。 「他人を攻撃して自分を正当化する人は、自己愛が強く、自分自身を過大評価しているケースがほとんどです。そういう人を見たときに、『自分は他人のせいにしてないか、自分の正義を押し付けてないか』と自分を振り返ることが大事です。『自分は誰かを攻撃してはいないか』と自省できるだけでも、十分素晴らしいこと。さらに一歩進んで、思い当たる振る舞いがあるなら、それを改める “修正力”を身に付けられるといいですね」 「攻撃欲の強い人」に限らず、人はそう簡単には変われないもの。無意識のうちに、他人を攻撃することは一種の防衛本能でもある。でも、だからこそ自分の振る舞いを振り返り、修正していく努力が大切なのだ。これは人間関係を円滑にするためだけでなく、業績を上げながら長く働き続けるためにも不可欠なこと。自分にも攻撃性はあるということを自認した上で、相手や周囲の反応をよく観察し、どう振る舞うべきか正しい選択ができる。そんな女性でいられるよう、日ごろから心掛けたいものだ。 【お話を伺った方】 片田珠美さん 精神科医、京都大学非常勤講師。1961年広島県生まれ。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。フランス政府給費留学生としてパリ第八大学でラカン派の精神分析を学ぶ。『無差別殺人の精神分析』(新潮選書)、『一億総ガキ社会』(光文社新書)、『一億総うつ社会』(ちくま新書)、『正義という名の凶器』(ベスト新書)など著書多数 取材・文/櫻井 忍 <<画像付きでこの記事を読む

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