マルチタスクはやってはいけない!?科学的に解明されたマルチタスクの弊害と効果的な対策

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複数の作業を同時にこなすというマルチタスク能力は、たいていの場合、長所として扱われています。現代における仕事のできるビジネスパーソンのイメージ、ではないでしょうか。 しかし最近の研究によると、そういった考えは私たちの思い込みにすぎないようです。 ロンドン大学精神医学学科のチームは「Eメールや電話によって気を散らされたときビジネスパーソンのIQは低下しており、徹夜明けの数値とほぼ同等である」と発表しています。また別の研究チームによると、生産性は最大40%も下がるという結果もあります。 その原因は私たちの頭の中、つまり脳の使い方にあることが分かってきました。私たちがマルチタスクを行っているときの脳は、すべての活動を同時に処理しているわけではなく、「スイッチタスク」しているのです。つまり、ひとつのタスクから別のタスクに素早く切り替えているということです。 そんな中スタンフォード大学のクリフォード・ナス教授は、マルチタスク習慣を頻繁に続けていれば、「情報の取捨選択力」、「複数のタスクを素早く切り替える能力」、「作業記憶力」の3つの能力が向上するのではないかと考えました。 ところが、研究によって、それらはすべて間違っていることが明らかになったのです。 この研究からは、マルチタスク傾向の強い人はひとつのタスクに集中する人と比較して、関連する情報の取捨選択が苦手なうえ、タスクの切り替えもずっと下手であることが判明したのです。 別の言い方をすると、マルチタスクをやればやるほど下手になり、他のあらゆる物事と違って、訓練があだになってしまうということです。 Stanford Study Shows: Maxi-Multitaskers' Performance Impaired>>記事元 それなのに、人はマルチタスクをやめられないのはなぜでしょうか。経営コンサルタントのピーター・ブレグマンは、興味深い考察をしています。 「思うにそれは、私たちの脳が、外部の現実世界よりも格段に速く動いているからではないだろうか。1分間に口頭で話せる語数より、聞いて処理できる語数の方がずっと多い。やるべきことが山積みなら、1秒でも無駄にしたくない。だから電話で相手の話を聞いている間に、『脳の余っている部分』を使ってフィレンツェ旅行の予約をしよう、という具合だ。 しかし私たちは気づいていない。脳のそうした部分は、雰囲気を察知したり、聞いている内容を頭の中で掘り下げたり、創造性を発揮したり、周囲の状況を把握することに使われている。つまり『余っている』わけではないのだ。こうしたことを犠牲にして意識を他へと振り向けると、マイナスの結果を生む」 How (and Why) to Stop Multitasking>>記事元 ではどうすれば、私たちはマルチタスクの誘惑に抵抗することができるのでしょうか。いくつかのアイデアを参考にしてみたいと思います。 前述のブレグマンが提唱するのは、当然かもしれませんが「集中を妨げるものを遮断すること」です。懸案事項がない場合はコンピュータのワイヤレス接続を遮断し、携帯電話もオフにする。徹底的に目の前の仕事に向き合える環境をつくることです。 次に「締め切りを非現実なほど短く設定する」ことも提唱しています。締め切りほど、物事を進展させてくれるものはありません。そして物事が速く進んでいると、集中を余儀なくされます。 「徒競走をしている最中にテキストメッセージを送れる人がいるだろうか。1時間を見込んでいたプレゼン会議を30分でやるとなったら、途中で電話になど出るだろうか。」とブレグマンは語ります。 また、コンサルティング会社Bufferのレオ・ウィドリッチは、「翌日のTO DOリストを作成すること」を薦めています。 ひとつの仕事に集中するために、TO DOリストをあらかじめ作っておくことは効果的です。しかしTO DOリストにはちょっとした問題があります。作ってもその通りに実行できないことです。うまくいかないとつい他のTO DOに目移りしてしまいます。 そこでウィドリッチはひと工夫を加えました。TO DOリストをただ書き留めるだけではなく上司や仲間と簡単なブレインストーミングを行うように習慣化したのです。 単にタスクをリストアップするだけでなく、その内容についてよく考え相手に説明せざるを得なくなったことにより、生産性が劇的に高まったといいます。「これこれこういうアイデアがひらめいたので、こういうコンテンツについてこんな記事を書こうと思っている。構成は......のようにするつもりだ」といった感じです。 TO DOリスト自体は同じですが、頭の中ではすでに仕事を半分終えたような気持ちになり翌日は、ただリストを確認して処理するだけとなります。すぐに実行してみたくなるアイデアですね。 さて、ここまで読んだら、今つながっているFacebookやLINEをオフラインにしたくなりますよね(笑)。この記事を仕事中に読んでしまった方は、早速ブラウザごと閉じて、今取り組むべき仕事に集中しましょう。あ、最後に本記事を「ツイート」してから閉じてくださいね。

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