集中力を高めるために大切なこと

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成功する人の共通点として、よく挙げられるのが「高い集中力」です。何かを成し遂げるために寝食を惜しんで取り組んだ成功者のエピソードは、数多く存在します。 もちろんわれわれの仕事においても、集中力を必要とする場面はたくさんあります。そこで今回は、集中力を高めるために役に立つ海外の研究事例をご紹介します。 音と集中力の関係 あるフランスの脳科学者が行った動物実験の話です。防音壁に囲まれたまったくの無音の空間に動物を入れると、徐々に集中力を欠き、学習能力が低下したそうです。気づくか気づかないか程度の小さな音、(騒音やBGMなど)がないと、人間を含めて動物たちは気が狂ってしまうのだそうです。静か過ぎる図書館に行くと落ち着きがなくなる人がいますが、それも無音効果によるものです。 その点、クラシックやヒーリング系のミュージックは精神的な緊張を和らげ、退屈感を少なくし、疲労感を感じなくさせる効果があるといいます。とくに比較的単純な作業や学習の場合は、こうした音楽は集中力を高める効果を発揮するようです。 オープンオフィスで仕事をすると集中力が下がる? 1月7日に紹介された「THE NEW YORKER」の記事によると、最近増えているオープンオフィスの職場環境は、従業員の集中力を下げる原因になっていると紹介されていました。 THE OPEN-OFFICE TRAP>>記事元 心理学者のマシュー・デイビス博士がオフィス環境に関するこれまでの研究を再検討したところ、オープンオフィスは従業員の集中力を低下させ、創造的思考や満足感ならびに生産性を減少させていると問題提起しました。また、高いストレスのため、仕事へのモチベーションも減退することが判明し、悪いことにこの傾向はより上級の従業員ほど顕著であることが明らかになったそうです。 オープンオフィスは、職場のコミュニケーションを活性化させたり、仕事を個人で抱え込まないために導入している企業も多いようですが、仕事に没頭するという観点では弊害もあるようです。 集中力の持続に「睡眠」が不可欠 ハーバード大学で研究を行うクリフォード・サパー教授は、睡眠と集中力の関係について、こう語っています。 「大きな発見は、睡眠不足状態にある人間の脳も、正常に機能することはあるものの、断続的に停電のような状態に陥るという点です。4時間しか寝なくてもバリバリ仕事ができる、と豪語している人は、うそをついているわけではありません。ただ問題は、集中力を失ったら最後、それを取り戻す力がないことにあります。さらにひどいのは、睡眠不足の人は自分のパフォーマンスの低下を自覚しないという点です」 睡眠不足が自分の仕事の足かせになっていることに、本人も気が付かないというのです。サパー教授は、「一見したところ、いつも通りに頭が働いているという時間帯もあるため、実行力もあるし大丈夫だろうという誤解をしてしまいます。しかし、実際には脳にひずみが生じているので、悲惨な結末を招きかねません」と説明しています。 でも最後は精神力? スタンフォード大学の心理学者が、学生に集中力が必要な疲れる作業を行わせる実験をしました。すると「精神力には限界がある」と教えられた学生は、「精神力は自分次第で何とでもなる」と教えられた学生よりも、集中力実験の成績が悪かったそうです。 また、「精神力に限界がある」と思っている学生は、「自分次第で何とでもなる」と思っている学生よりも、ジャンクフードの誘惑に負けて食べてしまう人が24%多く、やるべきことを先送りしてしまう人も35%多かったそうです。 そもそも学生は、精神力や集中力には限界があるから、時々休憩した方がいいという説を信じていたのですが、精神力には限界はないのだということを教わると、集中力が必要な作業でも、これまで以上の力を発揮したそうです。 「高い集中力」を発揮するには、集中力を高めるための環境やメカニズムを理解することと同時に、自分には集中力がないと決めつけずに粘り強く取り組む気持ちが大きな差を生むのでしょう。

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