80%が無駄とされるメールを削減し、生産性を高めるための方法

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仕事において、私たちの主たるコミュニケーションツールはいまだにメールです。ソーシャルメディアが台頭し、LinkedInのようなビジネス専用のネットワーキングツールが登場してもなお、職場の同僚や上司、またクライアントとのやり取りはメールが大部分を占めているという人が多いでしょう。 そんなメールのやり取りで溢れている企業は、今後くだり坂だろうとウォール・ストリート・ジャーナルは指摘します。イギリスのグラスゴー大学とModeuro Consultingが、イギリスのトップ企業の役員7人を対象に、ある実験を行いました。これらの役員は、平均すると毎日1.5時間、数にして56通のメールを送信していました。また、そうした役員の習慣は社員にも及び、会社にはメール文化が出来上がっていました。 Modeuro Consultingのコンサルタントによると、 “About 20% of the time, we’re using email correctly - leveraging it to communicate across time zones or answer a well-definted question. But 80% of email traffic is “waste” -stuff that’s useslss or really requires a phone call or face-to-face discussion.” メールが適切に使われているのは全体の20%。時差がある場合、また明確な質問に対して回答する場合などがこれに当てはまる。一方、メールのやり取りの80%は、「無駄」だ。意味のないもの、また本来なら電話や対面の議論が必要なものにも誤って使われている。 こうした事実を踏まえて、英インターナショナル・パワーで、とあるシンプルな実験を試みました。同社の役員に対して、「メールを転送する、または他の宛先を追加する前に、それが本当に必要か再確認してほしい」とお願いしたのです。この実験の詳細は、ハーバード・ビジネス・レビューに掲載されています。 この「再確認する」という行為を実施することで、役員から送信されるメールの数は54%減少しました。特に明確な指示などはなかったものの、役員からのメールが減ったことによって、社員全体が送り合うメールの数も64%削減されました。これを時間に換算すると、新たに年間10,400時間が創出されたことになります。こうして生まれた時間を、より生産性の高い、意味のあるプロジェクトに注ぐことができるのです。実験を主導したコンサルティング会社によると、メールの削減によって、世の中の企業は平均して5~30%の生産性の向上を実現できるといいます。 コミュニケーションツールのキラーアプリとして長らく利用されてきたメールですが、それを見直すタイミングに来ているのかもしれません。もちろん、メールという手段を一切排除することは不可能に近いでしょう。でも、メールとの接し方を改めることはできそうです。多忙を極めるLinkedInのCEOであるJeff Weinerが、彼の4つのメール術をFastCompanyの記事で明かしています。 まず、一日のスケジュールにメール確認の時間をあらかじめ組み込むこと。彼の場合、それは起床時間である朝5時~5時半に始まる1時間ほどだそうです。コンスタントに受信箱を確認することはせず、あくまでその1時間だけをメールに費やす。確かに、相手がこの時間帯にしかメールを見ないことが分かっていれば、本当に必要なことだけに絞って、この時間に見てもらえるように周りの人間も工夫しそうです。 また、メールはどこまでも明確に書くこと。外国人のメールはストレートで、要件だけを伝えるものが多いといいますが、まさにそれでしょう。あくまでメールを送信する理由である主旨を忘れずに。メールのTOやCCに誰を入れるのかも重要です。TOはメールへの返信をしてほしい相手、CCはそのやり取りがあったことを知っておくべき人間に絞ること。最後に、センシティブな内容は必ず対面で行うこと。それをメールで送ってしまうことは、不要な誤解や論議につながるからです。 近年、長くなってしまいがちなメールというツールを補足する、ビジネス系のチャットアプリケーションも増えています。日本国内であればサイボウズやチャットワーク、海外にはYammerやSlackなどがあります。最近では、メールは一切使わず、こうしたツールに切り替えて仕事をするチームも多いようです。これらのツールは、どれもメールを置き換えることを目的に設計されているものですので、社内のチームなどで試してみるといいかもしれません。 そのメール、本当に必要ですか?「送信」を押す前に、いま一度自分に聞いてみてください。

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