ネット上のコンテンツの3分の2が動画になった世界

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テキストや写真、画像が埋め尽くすインターネットで、少しずつ台頭しているのが動画コンテンツです。ネットの通信環境が整ったことで、誰もが動画を不自由なく閲覧できるようになりました。また、モバイルデバイスの普及によって、容易に動画を発信できるようになってきています。 Fortune 500企業であるCiscoが、動画に関する予想レポートを公開しています。そのレポートによると、2015年にはモバイルがインターネットトラフィックに占める割合は大幅に増え、またそのほとんどが動画になるだろうとあります。わずか2年でそんなに大幅な変革が起きるのか疑心暗鬼になりますが、それだけポテンシャルがあるといえます。では、具体的にどんなところで動画コンテンツが増えているのでしょうか。 積極的に動画を取り入れているのがファッションEコマースです。海外のラグジュアリー系の「ASOS」や「NET-A-PORTER」、「MIKA」といったコマースでは、モデルが着用した商品を365度好きな角度から見られる動画を公開。静止画だけでは分からない、素材感や歩いた時の揺れ感などが一目で分かります。また、2009年7月にAmazonに買収されたアパレルEコマースの「Zappos」も、商品説明に動画を採用。商品を手に持った店員が、商品を詳細に説明してくれます。2010年に公表された数字では、簡単な説明動画がある商品のコンバージョンは、動画がない商品に比べて6~30%高いそうです。 動画そのものを主役コンテンツにした美容関連のサイトも見られます。「Beautylish」、「みんなのメイク」、またアットコスメが運営する「Cawaii Channel」などです。雑誌などで、季節ごとのトレンドメイクなどが紹介されますが、写真と文字だけでそれを再現するのはなかなか難しいもの。動画なら真似しやすく、ハウツーコンテンツとして親和性が高いのです。 簡単に動画を投稿できるモバイルアプリも次々に登場しています。いまアプリ市場で最も熱い分野といっても過言ではないでしょう。例えば「Viddy」や「Socialcam」、「Vyclone」といった動画を撮影し、共有するアプリ。また、Twitterが「Vine」という動画アプリをリリースしており、「Instagram」も1ヶ月ほど前に、写真に加えて動画を共有できる機能を追加しました。動画で捉えた物語に加工フィルターをかけることで、ノスタルジックな思い出を動画にして残せます。 どの分野より積極的に動画を採用し、イノベーションを起こしているのが教育の分野です。一部の授業を動画で無料公開するハーバード大学、世界的な講演イベントを主催する「TED」の講演も動画で視聴できます。「Khan Academy」は、科学、ファイナンス、歴史など幅広いテーマを、3,000以上の動画で学ぶことができるプラットフォームです。日本国内では、「Schoo(スクー)」というウェブの学校や、動画でプログラミングを学習できる「ドットインストール」などがあります。動画を使うことで、従来のクラスルームの授業の補足として使ったり、そもそも場所や時間に縛られることなく学習できたりするのです。 現時点ではまだ、圧倒的に写真コンテンツの方が一般的です。ソーシャルメディアやブログで写真を共有する人はいても、動画を共有する人はあまり見当たりません。動画の難点は、観るために集中力が求められること。文字を読む時のような気軽さに欠けるため、ある意味、消費しにくいコンテンツであるといえます。でもだからこそ、画像やテキストが主流だったこれまでとはまた違った新しいアイディアが生まれてくるでしょう。皆さんは、動画の普及でどんなイノベーションがもたらされると思いますか?

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