オフを効果的に仕事に活かす3つのステップ

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JTBが今月3日にまとめた今年の夏休みの旅行動向によると、総旅行人数が前年同期比1.9%増の7884万人、総旅行消費額が同4.7%増の3兆3016億円と、比較可能な2000年以降で、ともに過去最高となったそうです。 このコラムをご覧の皆さんも、夏休みの計画をすでに立てられた方も多いと思います。しかし、長期休暇を終えて仕事に復帰する初日は、溜まった仕事に追われ、養った英気が帳消しになってしまったという経験はありませんか。 そこで、ハーバード・ビジネス・レビューの人気コラムニストであるピーター・ブレグマンが、休暇明けのショックを和らげて、休暇中に得たものを仕事に活かすユニークな3つのステップを紹介していますので、皆さんにも共有したいと思います。 「The Right Way to Come Back From Vacation」>>記事元 まず1つ目に、休暇明けの仕事に取り掛かる前に「最高の自分でいられた状態を思い出す」ことをブレグマンは提案しています。 通常私たちは、休暇モードから仕事モードに切り変えるために、素敵な休暇の日々を半ば強制的に思い出さないように心掛けるものですが、全く反対の行為を推奨していることに驚きます。具体的にはどうするのでしょうか。 Before you listen to that first voicemail, sit quietly for a minute, and think about what you most liked about yourself on vacation. Was it the relaxed way you listened to the people you were with? Maybe it was the time you allowed your mind to wander? Perhaps it was the way you immersed yourself in each moment because you weren't distracted by constantly checking email on your phone? Maybe it was your patience, your generosity, or the ease with which you slipped into laughter? Write down a few of your observations and keep the list close. The busier we get, the less we cultivate the aspects of ourselves we value so deeply because they aren't necessarily efficient. 休暇中、どんな状態でいる時の自分が一番好きだったかを、仕事に取り掛かる前に落ち着いて振り返りましょう。例えば、会話に耳を傾けている時の、リラックスした自分でしょうか。瞑想しながら、あれこれ考えをめぐらせていた時の自分でしょうか。メールや電話に邪魔されず、目の前の一瞬一瞬に没頭していた自分でしょうか。寛大であった時でしょうか、あるいは笑顔になるほど気持ちの緩んだ状態の自分かもしれません。 そして、この振り返りの結果をリストにまとめ、身近に置いてみましょう。それは自分が大事にしている価値観のリストとなっているはずです。私たちは忙しくなればなるほど、それらを大事にしなくなってしまいます。--それらは必ずしも直接的に仕事に役立つものではないからです。 しかしブレグマンは、仕事の忙しさの中で忘れ去られてしまった自分の大切な価値観こそ、活力や創造力の源になるものだと言っています。だからこそ、「最高の状態の自分」をバカンスに置き去りにしてしまうのはもったいないのです。 次に、彼が提案していることは「やるべきことの優先順位をつける」です。これは、多くの方が、「重要度」と「緊急度」を軸に、優先順位をつけていると思いますが、彼は「今年最も集中したいテーマ」に従って、優先順位をつけなさいと言っています。 ブレグマンは毎年年初に、今年集中して取り組みたいテーマを5つ決めているそうです。そして、そのテーマが定まることで、時間を割くべき重要なことと、そうでないことが明らかになると言います。 皆さんにとっては、部門戦略から落とし込まれた各自の行動戦略といったところかもしれません。戦略的な視点に立ち返り、自分の仕事を俯瞰し、優先順位をつけて取り組むのです。 そして、最後に彼が提案することは「優先事項のみ実行して、ほかはやらない」です。 多くの人達は溜まったすべての仕事をやり切ろうと考えていますが、ブレグマンは焦らずにやるべき仕事に集中すべきだと言います。 Your first day back will set the tone for the new post-vacation you, so build yourself into your schedule. Look at your "Who are you at your best?" list and bring that person back to work with you. Block an hour for lunch with colleagues. Take a ten-minute walk in the morning and one in the afternoon to allow your mind to wander. Listen to someone else's story with attentiveness. You'll have the time to do those things if you haven't over-scheduled that first day. 仕事に復帰した初日、休暇での経験を通じて、これまでとは違う新しい自分になっているはずです。大切なのは、新しい自分に対してスケジュールを合わせていくことです。振り返りから得られた「最高の自分でいられるリスト」を見て、その時の自分を職場に連れ戻すのです。同僚とのランチに1時間を割いてもいいし、午前中と午後に10分の散歩をして、思考をさまよわせるのもいいでしょう。誰かの話にじっくりと耳を傾けるのもいいでしょう。初日にスケジュールを詰め込みすぎなければ、こうしたことをやる時間的余裕ができるのです。 経営コンサルタントの大前研一氏は、著書の中で、日本人の休暇の使い方はあまり上手ではないと指摘しています。日本人は休暇に対して、ある種の罪悪感を持っており、そうした意識が、休暇そのものを存分に楽しめなくしている要因だと言っています。 休暇を通じて、自分の一番好きな状態を味わうためにも、休暇を心から楽しみ、没頭することが大切なのです。休暇で過ごす毎日も、人生の大切な一部なのですから。

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