第2のスティーブ・ジョブズが教えてくれた、わびさび(Wabi-Sabi)の精神とは

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先月5月23日、スマートフォンをクレジットカードの決済端末として使えるようにする「Square(https://squareup.com/jp)」が、日本でのサービスを開始しました。 クレジットカード決済を実現するためには、お店側が専用の端末機を用意する必要があったのですが、所有しているスマートフォンやiPadのイヤホン部分に小さな正方形のカードリーダーを付けるだけで、決済端末機に変わってしまうのです。 これまでクレジットカード決済の導入をためらっていた小さなお店でもSquareは無料で簡単に利用できることから、アメリカでは年間1兆5000億円をも超える決済が行われているのだそうです。また、小さなお店だけでなく、大型チェーンである全米のスターバックスコーヒーの約7000店舗においても、Squareの導入が始まっています。 この画期的なサービスの考案者はジャック・ドーシーといい、マイクロブログサービスの先駆となったTwitterの考案者でもあり、Twitter社では現在会長職に就いている人物です。 彼は数々のメディアや団体から高い評価を受けており、タイム誌の“最も影響力のある100人”やウォール・ストリート・ジャーナル誌の“テクノロジー・イノベーター・オブ・ザ・イヤー”、MITのテクノロジーレビューによる“35歳未満の傑出したイノベーター”などに選出されています。 今回は海外コラムを参考に、第2のスティーブ・ジョブズとも評される彼の半生を振り返りながら、画期的なサービスを生み出す創造力の源泉について探っていきたいと思います。 ジャック・ドーシーは1976年11月19日、ミズーリ州セントルイスで、父ティムと母マルシアの三人兄弟の長男として誕生します。 「起業家精神のある環境がジャックを育てた」と母マルシアが言うように、父親のティムは、質量分析計を扱う小さな会社を経営しながら、パートナーとレストランの共同経営をしており、母マルシアもコーヒーショップを営んでいました。 母マルシアは「毎日小さな成功に向かって、必死に努力している姿を見ている中で、会社経営の難しさや楽しさを知り、自らもビジネスを興すことについて考えるようになったのでは」と語っています。 「マルシア・ドーシー テクノロジーの象徴を育てる」>>記事元 テクノロジーへの関心も幼いころから高かったようです。幼少期に父親からIBM製のコンピュータを買い与えてもらったことをきっかけに、プログラムコードを書くことにも興味を持ち、16歳の時には、自転車配達を依頼できるWEBサービスを立ち上げました。大学卒業後は、電子商取引で購入した商品を即日配送するDネットという会社や、ポッドキャストサービスの立ち上げに参画するなど、本人いわく「何でも屋」だったと振り返るほど、数々のサービス開発にかかわっています。 また、彼はTwitterを始める直前の一時期、アパレルデザインのコースを履修しながらジーンズ職人になることを考えていたようで、テクノロジー製品の開発においても、アートの感性や職人魂が高度な専門知識と同等に重要であると考えるようになりました。 「経営」「テクノロジー」そして「アート」、こうした彼の興味が、TwitterやSquareのインスピレーションにつながっているようです。 さらに興味深いのはTwitter、Squareという2つの画期的なサービスは、日本のわびさび(Wabi-Sabi)の考え方が開発のベースになっているということです。 「Technology Is Craft, Anarchy And Wabi-Sabi」>>記事元 ドーシーは大学時代、図書館で日本のわびさび(Wabi-Sabi)についての本を読み、物事を純化し、シンプルにすると本質が見えるという美意識に共感したそうです。そしてTwitterやSquareの開発においても「機能を増やすのではなく純化することで、人類に共通する“もの”にたどりつけるのではないか」と語っています。 現にTwitterが詳しい機能説明がなくても一気に世界中の人たちに受け入れられたのは、できるだけ機能を省き、140文字でつぶやくことにフォーカスした結果であり、Squareもその使い方は非常にシンプルで分かりやすいものです。その証拠に以下のSquareサービス紹介ムービーをご覧ください。たった50秒ですが、文字での説明を加えなくても、Squareのことが十分に分かるムービーとなっています。 Squareサービス紹介ムービー>>参照元 私たちは豊かさを求める中で、生活には物と情報があふれ、本当に大切にしたいものが見えなくなっているのかもしれません。 ビジネスにおいても、多く機能を付加することをよしとし、サービスの本質が見えなくなっていることはないでしょうか。 くしくもアメリカ人であるジャック・ドーシーが取り入れたわびさび(Wabi-Sabi)の精神について、私たち日本人はその価値を再度見直す必要があるかもしれません。 最後に、Squareの日本語サイトにて掲載されているジャック・ドーシーのコメントをご紹介します。 「日本がSquareに教えてくれた多くのことに感謝しています。職人の技や慣習、わびさびの精神、品質に対するとことんこだわる姿勢など、さまざまなことを教わりました。その日本で、全国の起業家やビジネスをサポートできることを嬉しく思います。」>>記事元 わびさび(Wabi-Sabi)という高尚な精神を生み出した私たち日本人から、第2のジャック・ドーシーが生まれることを期待したいです。

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