予測不可能な未来の到来、そのために必要な準備とは

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下村博文文部科学相は4月23日の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)で、人材育成強化に向けた教育改革プランを発表しました。このプランが興味深いのは、その教育の対象が社会人に向けられていることです。 下村博文文部科学相は4月23日の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)で、人材育成強化に向けた教育改革プランを発表しました。このプランが興味深いのは、その教育の対象が社会人に向けられていることです。 日本は世界と比べると社会人が大学などで「学び直す」ケースがほとんどありません。実際に25歳以上の大学入学者の割合について調べたところ、日本は1.7%であるのに対して、諸外国の平均は約20%となり、圧倒的な差がありました。 OECD教育データベース(2008年)より。また、日本の数値は「学校基本調査」及び文部科学省調べによる社会人入学者数を参照>>記事元 この差を生み出した要因は、終身雇用・新卒一括採用といった日本独特の雇用慣習と考えられますが、こうした慣習が徐々に崩れてきている昨今の雇用情勢を見ると、社会人になってから学び直しの必要性を実感している人も多いでしょう。 ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授も著書「ワーク・シフト」の中で「いったんある分野に精通しても、残りの人生でずっと価値ある人材でいられる保証はない。それは世界規模で起こるものだ」と明言しています。 こうした状況の中、海外では個人の市場価値を高める活動が活発になっています。 例えば、無料オンライン大学の普及はそのひとつと言えるでしょう。スタンフォード大学の人工知能の研究所長であったセバスチャン・スラン氏が中心となり、2012年2月にサービススタートした「ユダシティー」は、現在200カ国以上40万人以上(2013年1月現在)が利用し、また2012年春、同じくスタンフォード大学のコンピュータサイエンスの教授ダフニ・コラー氏と准教授アンドリュー・ング氏によって創設された「コーセラ」も、196カ国、約250万人(2013年2月現在)もの人たちが利用しています。 また、月額25ドル(約2,000円)でITスキルの研修用動画を提供しているリンダドットコムの利用者は、2008年以降年平均42%のペースで増えています。自動車のエンジニアが修理に関する情報を交換できる国際自動車技術者ネットワークも、ここ6年で50%以上会員が増加しました。ほかにも、シカゴの生涯教育プログラムに参加している医師の数が、この10年で倍以上になったなど、興味深いデータは尽きません。 しかし、コロンビアビジネススクールで教鞭をとるウィリアム・ダガン氏は、危機感に煽られて、やみくもに自己研鑽することに注意を促しています。 大切なのは、まずは今自分がマーケットの中でどれほどの価値があるのかを冷静に把握すること。そして次なる変化を危機ではなく、チャンスにするという前向きな心構えでいることだと説いています。 会社という器に守られていた時代から、あなた自身の真価が問われる時代へ。その波は、すぐそこに来ています。

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