成長する企業の秘訣は「文化づくり」にあった。世界が注目するザッポスのユニークな取り組み

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コンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーが発表した「経営管理の手法と傾向に関する世界調査」によると、グローバル企業の上級幹部1,200人のうち91%が「企業文化は戦略と同じくらい重要である」と回答し、別の調査によると、企業幹部の81%が、「文化なき企業は並の業績しか上げられない」という意見に同意したそうです。 つまり、企業文化を大切にすることは、企業として成長する際に重要なファクターだと言うのです。ただし、企業文化をどのように生み出し、維持していけばよいのか、はとても難しい課題です。 今回は、そうした課題に対して真剣に取り組み、業績を伸ばし続けている企業アメリカのザッポス(Zappos)についてご紹介します。 ザッポスは、1999年にオンライン靴販売サイトとして誕生し、徹底した顧客サービスで話題となり急成長した会社です。2009年にはオンライン販売サイトの雄であるAmazonに800億で買収されますが、「ザッポスは単体として異なる文化を維持し、独立した経営を行う」という条件での買収合意であったため、Amazonがそれほどまでに欲しかった企業として話題となりました。 では、彼らがどのように企業文化を生み出し、維持しているのか。About.comガイドであるスーザン・M・ヒースフィールドが「ザッポスの企業文化を強化する20の方法」と題したコラムを元に紹介します。 「ザッポスの企業文化を強化する20の方法」>>記事元 ■企業文化に適応するか。採用時の徹底したこだわり Zappos takes cultural fit seriously and hires slowly. Months can pass between an initial cultural fit interview with an HR recruiter and an actual job offer. If a potential employee fails to pass the cultural fit interview (50% of the weight in hiring), he or she is not invited to meet the hiring manager and other employees. While not all hires wend this slow road, Zappos hires for cultural fit first. ザッポスは、企業文化に合うかどうかを重視し、時間をかけて採用を行います。人事部の採用担当者が企業文化への適合性を見る最初の面接から、実際に入社が決まるまで、何カ月もかかることもあります。企業文化の適合性を見る面接で落とされた候補者(応募者のおよそ50%)は、次のステップに呼れることはありません。すべての採用が同様に遅いわけではありませんが、ザッポスでは企業文化との適合性を第一に採用しています。 ■退職時ボーナス制度 次に実際に入社すると、最初の3、4週間はコールセンターで電話対応を任され、顧客のニーズに対する応え方を学びます。そしてコールセンターでの仕事を終えると、すぐに職場に配属、というわけではありません。実は入社意志を確認するジャッジの場があるのです。それは、「この場で入社しないことを決めた場合、3,000ドルの退職金を出す」という驚きの最終選考です。約1カ月間のコールセンターでの仕事を通じて、個性的なザッポスの文化風土を体感した上で、会社に馴染めないと感じたひとたちも少なからずいるそうです。そうした方には、早々に去ってもらうほうがお互いのためになると考えての施策です。 実際にこの『退職時ボーナス』を提示されて、約10%程度の新入社員がお金を受け取り辞めていくそうです。こうした採用時から徹底したスクリーニングをするため、本社1,200人の従業員に対し人事部は28人、うち13人が採用担当者と言いますから、その力の入れように驚きます。 ■企業文化を維持するのはマネージャーの仕事 こだわりは、採用だけではありません。企業文化を維持するためには現場のマネージャーたちの働きかけが大切であると考えています。そのためにマネージャーたちは、仕事の10から20%の時間を、従業員がチームとなって行うアクティビティに従事しなくてはいけないというユニークなルールがあります。 Activities range from contest dioramas from movies in employee services to the shipping department putting on an Easter egg hunt. Various departments hold cook outs regularly. Zappos sponsors a couple of family events a year and three big company-wide events: a summer picnic, a January party at Tony Hsieh’s, and a vendor party that employees and families attend. Additionally, Zappos holds quarterly smaller events such as theater, bowling alley parties, and so on. アクティビティとは、ジオラマを作るコンテスト、従業員主催の映画会から、発送部署によるイースターエッグハントなどさまざまです。バーベキューは色々な部署で定期的に行われています。また、年に数回の家族イベントや、3回の全社的な大きなイベントを、会社が提供しています。サマーピクニック、CEOのトニー・シェイ宅での1月のパーティー、従業員とその家族が参加するベンダーパーティーなどです。映画館やボーリングなど四半期ごとに小規模のイベントも行っています。 仕事の20%を自分の興味のあることに費やすことができるGoogleの「20%ルール」は有名ですが、このザッポスの20%ルールも魅力的です。 これ以外にも、勤務評価において、マネージャーたちは企業文化の実践度合いを評価するように指導されています。そして、面談時に企業文化への適合度に関してフィードバックをし、その改善法を伝えています。 ザッポスでは、「社内ツアー」と題して、見学者を定期的にオフィスに招いています。ツアーにはザッポスの成長の秘密を探りに世界中から見学者がやってくると言います。見学者はデコレーションされた職場を見て驚き、日々の仕事の様子を見て、労働環境や企業文化に関して質問をします。 こうした活動が実を結び、アメリカでは「働きたい企業100」の常に上位にラインクインしています。 では私たちは企業文化について、どれほど大切に考えてきたでしょうか?顧客にどのような価値を提供していくべきか、そのために会社として大切にしないといけないものは何なのか?今一度見直す必要があるのではないでしょうか。

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