世界遺産だけじゃない!歴史と魅力を今に受け継ぐ7つのメキシコ無形文化遺産

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ユネスコが認めたメキシコの貴重な無形文化遺産7つ 有形文化財の建築、史跡保護の継承を目的とするユネスコの世界遺産に対し、民族文化財、風習、伝統といった無形のものを守る目的で作られたのが、無形文化遺産(Intangible Cultural Heritage)です。長い歴史と多様な先住民族文化によって形成されるメキシコには、7つのユネスコ無形文化遺産があります。旅行者にとっても魅力的なメキシコならではの素晴らしい遺産の数々を紹介していきましょう。 メキシコの世界遺産の記事もあわせてどうぞ! ■【31のメキシコ世界遺産から】人類の謎残る、魅惑の「古代遺跡」10選 ■【31のメキシコ世界遺産から】一度は訪れたい!文化遺産&自然遺産10選 死者に捧げる先住民の祭礼行事(2003年公表、2008年登録) 生があればいずれ、死が訪れる…メキシコ人にとって死とは、生の象徴。 そんなメキシコの独特の死生観を体現するメキシコのお盆、「死者の日」は、毎年10月31日から11月2日まで祝われます。 10月半ばくらいから、メキシコじゅうの家のなかや、町のいたるところに祭壇が備え付けられ、ガイコツの人形、カラフルな切り紙、マリーゴールドの花びら、ろうそくで派手に飾り付けられます。 墓地もマリーゴールドで飾り付けられる ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 伝統的な死者の日の祭壇 ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) この祭りは、数千年前の先スペイン期の先住民の儀式や風習をルーツにもち、スペイン侵略後のカトリックの普及とともに混合されて、現在のような形になったといわれています。メキシコでガイコツのモチーフがたくさん使われるのも、先住民の死者を祀る儀式で、故人の頭蓋骨を祭壇に供えていたのが由来なのです。 トリマンのオトミ・チチメカ族の記憶と生きた伝統の場所:聖地ペニャ・デ・ベルナル(2009年登録) オトミ・チチメカ(ニャニュとも言う)はメソアメリカで最も古い先住民族であり、現在もそのコミュニティが、ケレタロ州トリマン行政区にあります。山のような巨岩、ペニャ・デ・ベルナルの麓にあるコミュニティでは、命の根源である水を讃える儀式や祭りが年に一度行われます。 教会も飾り付けられ奉納が行われる ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 山のような巨岩、ペニャ・デ・ベルナル ?Flickr/Diego Valadez ボラドーレスの儀式(2009年登録) メソアメリカ文明を起源とする伝統儀式であり、プエブラの北峡谷、ベラクルスの北部、トトナカパン地方を拠点とする先住民ナワトル、トトナコの間で広まっているものです。背の高い木の幹(現在では鉄ポール)を中心に固定し、頂上では、一人の笛吹きが演奏し、それを囲むように、縄で繋がった4人の踊り子たちが、ゆっくり回転しながら、下まで降りていきます。それは雨が降る様子を再現していますが、まるで空を飛んでいるかのようです。 まず、踊りに使う木を切り倒すところから儀式が始まる ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 木に登る前に踊りと音楽の演奏をする ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 踊り子たちが、回転しながらゆっくり地上へ降りてくる様子 ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) チアパ・デ・コルソの伝統的な1月のパラチコ祭(2010年登録) メキシコ最南部チアパス州のチアパ・デ・コルソで、黒いキリストであるエスキプラス、サン・アントニオ・アバ、サン・セバスティアンといった聖人のために、毎年1月15日~23日まで盛大に祝われる祭りで、奇妙な仮面をつけ、派手なポンチョに身を包んだパラチコという踊り子たちが登場します。 ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) このお面、なかなかのインパクト ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 17~18世紀ごろ、不治の病だったスペイン系の少年が、母に連れられてチアパ・デ・コルソを訪れたら病が治り、そこで母は、村の人たちに食物などを贈ったとか。村人たちはその心遣いに感謝の気持ちを込めて、少年が怖がらないように、白人のような顔立ちのお面をつけ、音楽に合わせて踊ったことから、祭りが始まったという言い伝えがあります。 なんと村民の半数がパラチコの格好をするのだとか ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 先住民プレペチャの伝統歌ピレクア(2010年登録) ピレクアとは、ミチョアカン州を拠点とする先住民プレペチャの伝統音楽の一種。スペインの福音伝導師たちが持ち込んだ音楽と、先住民のリズムや歌が融合した独特な音楽で、プレペチャの言葉で今も歌われています。 ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 編成はシンプルだけど、とてもダンサブルな音楽 ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) メキシコの伝統料理 (2010年登録) メキシコ料理とは、先スペイン期の先住民たちが受け継いできた材料とスペイン侵略時に持ち込まれたヨーロッパの料理法が組合わさった究極のフュージョン。メキシコという国ができて200年あまりですが、メキシコ料理は数千年以上前から続く先住民たちの叡智があってからこそ生まれた豊かな食文化です。 ユネスコはメキシコ料理の典型的な例としてミチョアカン州を指定しました。 ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 昔ながらの方法で調理する?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所) 海と山の幸を使ったミチョアカンの豊かな料理 ?ミチョアカン州政府観光局 マリアッチ、弦楽器音楽、歌、トランペット(2011年登録) 18世紀にメキシコの第2の都市、ハリスコ州グアダラハラ発祥の、複数の弦楽器、管楽器、歌によって演奏される伝統音楽。 コリマ州、ミチョアカン州、ナジャリ州がマリアッチの有名な場所とされていますが、全国で広く演奏され、メキシコを代表する音楽です。メキシコでは母の日や愛する人にマリアッチ楽団の演奏をプレゼントします。メキシコの守護聖母グアダルーペの記憶日12月12日にも演奏が奉納されます。 メキシコシティのマリアッチ楽団  ?INAH(メキシコ国立人類学歴史研究所)

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