北欧のコーヒーと、朝の奥渋 ― 渋谷「Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)」

渋谷駅から代々木八幡駅方面に歩いて15分ほど。神山町、富ヶ谷、代々木公園にわたる「奥渋谷」と呼ばれるエリアは、近年おしゃれなカフェや個性的なお店が増え続ける人気エリアです。

奥渋谷の景色

そんな奥渋谷の象徴的存在として、ひときわにぎわいを見せている「Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)」。北欧ノルウェー・オスロ発の、世界中から人が集まるコーヒーショップは、いったいどんなお店なんだろう? と気になって、出勤前の朝に訪れてみました。

ノルウェーの雰囲気をそのままに、古民家をリノベーション

代々木八幡駅から渋谷方面に歩いて、徒歩5分。代々木公園沿いの井の頭通りを一本入った路地にある、フグレン トウキョウ。渋谷駅からの場合は、東急本店を通り抜け、代々木八幡駅のほうにまっすぐ進みます。

フグレントウキョウの外観

フグレントウキョウの入り口

外観は、大きな窓と赤い鳥の看板が印象的な、素朴な白壁の一軒家。ロゴマークの赤い鳥は「アジサジ」という鳥で、「フグレン」という店名もノルウェー語で“鳥”を意味しているのだそう。SNS上では、ロゴマークが入ったテイクアウトカップを手に、この看板の前で撮影した写真が人気です。

フグレントウキョウの入り口とロゴマーク

古民家をリノベーションした店内は、北欧のヴィンテージ家具や食器などが置かれ、木のぬくもりを感じる空間。ほんのりコーヒーの香りが漂い、ゆったりとした音楽が流れます。日中は行列ができるほどの人気店ですが、開店直後の朝の時間は、数人のお客さんがそれぞれゆっくりと過ごしている様子がみられました。ノルウェー・オスロ本店の雰囲気をそのまま東京で再現したと聞いたけれど、北欧で過ごす朝はこんな時間なのかな……と、海外のお客さんが多い店内で、自分が海外旅行に訪れたみたいな気分になりました。

フグレントウキョウの内観

「フグレン トウキョウ」は、ノルウェーに本店を構える「フグレン」の海外初進出1号店として、2012年、奥渋谷に誕生しました。2018年9月には、浅草のデザインカプセルホテル「ナインアワーズ浅草」の1階フロアに新たに「FUGLEN ASAKUSA」がオープンし、ますます注目を集めています。

フグレンオスロ本店の外観

オスロ本店(画像提供:FUGLEN TOKYO)

フグレン浅草の内観

FUGLEN ASAKUSA(画像提供:FUGLEN TOKYO)

「コーヒー、カクテル、ヴィンテージ」がコンセプトの「フグレン」。渋谷のこの「フグレン トウキョウ」でも、本店の世界観をそのままに、空間やコーヒーなどあらゆる切り口でノルウェーのライフスタイルを届けています。朝8時からオープンし、夜は22時まで(水木は25時、金土は26時、日は24:00まで)、昼夜問わず世界中から人が訪れます。

ノルウェースタイルの最高品質のコーヒー

早速スタッフの方のおすすめで、ケニア産の「本日のコーヒー」を注文。コーヒーをいただきながら、バリスタの桜庭諒子さんにお話をうかがいました。

フグレントウキョウのバリスタ、桜庭さん

まずコーヒーを一口飲んでみると、口に含んだ瞬間にフルーツのような酸味を感じ、その後にふわっと花のような、チョコレートのような甘みが残ります。後味はすっきりと軽い。普段飲み慣れている苦味のあるコーヒーとの違いに驚いていると、「本場ではコーヒーをお茶感覚で飲むんですよ」と桜庭さんが教えてくれました。

フグレントウキョウでいただけるコーヒー

「フグレン トウキョウ」のコーヒーの焙煎は北欧では主流の浅煎り(ライトロースト)。厳選された最高品質のコーヒー豆を「Fuglen Coffee Roasters(フグレンコーヒーロースターズ)」という渋谷・神南にある焙煎所で焙煎しているそうです。コーヒー豆の質が良いからこそ浅煎りすることで、コーヒー豆本来のフルーティな風味を引き出せるのだとか。

フグレントウキョウのコーヒー豆

桜庭さん:「寒さが続く北欧では、冬を乗り越えるために、昔からあたたかいコーヒーを愛する文化が根付いています。ノルウェーはコーヒーの消費量が世界でも3位のコーヒー大国。朝昼晩と、毎日何杯も飲むから、口当たりのいいあっさりとした浅煎りのコーヒーが好まれるんです」

確かにごくごくと何杯もおかわりしてしまいそうな、新鮮でシンプルな味わい。ちょっと癖になってしまいそうです。

フグレントウキョウでいただけるパン

店内にはパンやクッキーやビスケットなどのお菓子もあり、朝食やおやつの時間に、コーヒーといっしょにいただくことができます。

北欧のミッドセンチュリー家具に囲まれて過ごす時間

フグレントウキョウのインテリア

店内で使われているテーブル・イスなどの家具、ディスプレイされている食器などは、すべてノルウェーで買い付けしたヴィンテージ品。すべて販売もしていて、ソファに座ってゆったりとコーヒーを飲みながら、実際に使って気に入ったものがあれば購入ができます。お店はそんなインテリアショップのような役割もあるとのこと。

フグレントウキョウのインテリア

自宅でもフグレンのような北欧の世界観を味わえたら素敵……。でも、おしゃれな北欧デザインの家具にはあこがれるけれどお値段が高くてなかなか手が出ない、という人も少なくはないはず。そんな人もお店に訪れれば気軽にノルウェーの家具を試せて、北欧のライフスタイルを感じ取れます。家具は売れるたびに新しい家具がやってくるので、そんな変化を楽しみにお店に訪れるのもいいかもしれません。

観光客や地域の人々にも愛されるカフェ

フグレントウキョウのバータイムの様子

画像提供:FUGLEN TOKYO

毎週水曜日〜日曜日の19時からはバータイム(月火はカフェのみ)。コーヒーはもちろん、季節のさまざまなカクテルメニューが提供されます。スタッフもそれに合わせ、入れ替わりでバーテンダーがカウンターに立つそう。観光客や、仕事終わりの常連さん、近隣で働く方や住む方など、さまざまな人がふらっと立ち寄れる気軽なカフェバーです。

朝はコーヒー、仕事が終わったらカクテル。そんなふうに生活の一部として、1日の始まりと終わりの時間を「フグレントウキョウ」で過ごすのも素敵ですね。

散策にちょうどいい、落ち着いた奥渋谷エリア

「フグレントウキョウ」のある奥渋谷エリアは、ほかにもおすすめのお店がたくさんあるんですよ、と桜庭さんに教えていただきました。

奥渋谷のおすすめスポット、PATH、ボンダイカフェ 代々木ビーチパーク、シブヤパブリッシングアンドブックセラーズ、キャメルバック サンドウィッチ&エスプレッソ)

左から時計回りに:PATH、BONDI CAFE YOYOGI BEACH PARK ボンダイカフェ (代々木ビーチパーク)、SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS (シブヤパブリッシングアンドブックセラーズ)、Camelback sandwich&espresso(キャメルバック サンドウィッチ&エスプレッソ)

桜庭さん:「モーニングから夜のワインまで楽しめる代々木八幡のビストロ『PATH (パス)』や、『フグレントウキョウ』の向かいには、代々木公園を眺めながらゆっくりできる『BONDI CAFE YOYOGI BEACH PARK ボンダイカフェ (代々木ビーチパーク)』もあります。そのほか、こだわりのサンドウィッチとコーヒーが楽しめる『Camelback sandwich&espresso(キャメルバック サンドウィッチ&エスプレッソ)』、料理がおいしいワインバー『アヒルストア』も人気です。  本・雑貨などを扱うおしゃれなお店『SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS (シブヤパブリッシングアンドブックセラーズ)』に立ち寄ってゆっくり過ごされるのもおすすめですよ」

そのお店があるから、わざわざ出かけたくなる

神山商店街の奥渋ののぼり

「フグレン」の国外進出を考えたとき、立地がよすぎると人が多くて落ち着かない、へんぴな場所でも、人が集まる場所にしたかったと、フグレンのオーナーは言っていたのだとか。その後、物件のご縁もあって、渋谷の中でも落ち着いている奥渋谷エリアで「フグレン トウキョウ」の出店が決まったそうです。おいしいコーヒーと心地いい空間、毎日の生活に必要な豊かさ。その価値を求めてわざわざ足を運びたくなる場所が、奥渋谷の「フグレン トウキョウ」なんだなと、日の光が注ぐ明るい店内で過ごした時間が思わせてくれました。

店内でコーヒーを楽しむのもいいですが、今度はテイクアウトしてこの街の朝の空気を吸って街を歩いてみよう。知らない奥渋谷の魅力を発見してみようと、まだ静かな朝の渋谷の街を歩き出しました。

奥渋谷の景色

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

東京都渋谷区富ヶ谷1-16-11
TEL:03-3481-0884
営業時間:月・火:8:00-22:00、水・木:8:00-25:00、金・土:8:00-26:00 日:8:00-24:00
定休日:不定休
http://fuglencoffee.com/
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