Vol.06 深川公園で「梅花亭」の亜墨利加饅頭【こうえんとわがしと、わたし】

いつか誰かにもらったお菓子。緑色の箱には大好きな梅の柄。珍しい形と変わった名前。とってもとってもおいしくて、夢中でほおばったおまんじゅう。今回はそんな思い出の味を求めて、門前仲町にやって来ました。

深川不動尊仲見世にある小さなお店「梅花亭」。名物は江戸時代から残る平べったいどら焼きです。見覚えのある緑色の箱が並ぶ中に見つけたのは、お目当ての亜墨利加饅頭(あめりかまんじゅう)。

「お客さんと話すのが楽しくてね、ふふふ 」とお店のおばあちゃん。「西洋のお菓子をヒントにした日本最初の焼き菓子で、栗饅頭の原型って言われてるのよ。10月にはべったら市っていうお祭りもあって。その時にしか出さない特別なお菓子もあるからまた遊びにおいで」お店やお菓子、街の歴史も教えてもらいました。

元気な子供達の声が響く公園でいただきます。。縦長のおまんじゅうの上にちょこんと座ったくるみ。「久しぶりだね」そんな声が聞こえたような。外側の生地はちょっぴり甘くてふかふか。中にはもったりとした白あんが入っています。

真っ白のあんこは眩しい日差しに当たって輝きます。おまんじゅうはあの頃と変わらずとてもおいしくて、懐かしさも加わって、タイムスリップした気分。思い出の味は場所も時間も超えて素敵な出会いを導いてくれました。

絵に描いたような青空と入道雲。暑い、暑いとわるものにされがちな夏ですが、私はエネルギー溢れるこの季節が大好きです。ギラギラと照りつける太陽に負けないぞーっと心で叫んだのでした。

梅花亭(ばいかてい)

亜米利加饅頭 1個162円
東京都江東区富岡1丁目13-10
TEL:03-3641-3528
定休日:年中無休
Webサイト:https://www.baikatei.asia/

福岡県出身。あんこが大好きな和菓子女子。和菓子メディア「せせ日和」運営。和菓子を好きになったきっかけはおばあちゃんとつくったおはぎ。おいしい和菓子のためならどこでも行っちゃう和菓子ライター。

このコラムについて

こうえんとわがしとわたし【和菓子コラム】

よく晴れた日曜日。小鳥も空も、みんなキラキラと輝いて、街は一層美しく見えます。どこか目的もなく、ただただ、足を前へ前へ。どんどん進んで、大きな公園、小さな公園へ。 公園は街のオアシス。ちょっと疲れたら、ベンチに腰掛けて、近くで見つけた和菓子を口いっぱいに頬張りましょう。甘いもので元気回復、さあ、また歩けそうです。 この連載では、そんな散歩にオススメな和菓子を友に、東京の街を散策します。 —— あなたの散歩にも、ぜひ甘い相棒を。