湘南・アンティーク家具の魅力 稲村ヶ崎「R OLD FURNITURE」

鎌倉は海沿いの稲村ヶ崎にある古家具や骨とう品を扱うお店「R OLD FURNITURE」へ行きました。そこで出会ったのは、味わい深い骨とう品と古いものを大切にするオーナーやスタッフさん。江ノ電沿いの隠れ家的なお店の縁側で、骨とう品や古いものの魅力を教えてもらいました。

島

青い空にぽっかりと雲が浮かぶ、気持ちの良いおでかけ日和。古都鎌倉と藤沢を繋ぐ江ノ電に乗り、遠足気分で海沿いの街、稲村ヶ崎へ向かいます。目的地は、古い家具や骨とう品を置いている「R OLD FURNITURE」です。

電車を降り、山に添う線路沿いの道を歩いていくと、木の板に手書きで「骨董品・掛軸などのご売却の相談受け承ります」と書かれた看板を見つけました。線路の向こう側、茂みの中に木造の建物があります。

r old

電柱 白

100年以上も前の古民家を活用したという店内には、板敷の床にいろいろな大きさ、形の棚に木箱に、入った骨とう品や、古い道具が飾られていました。

室内

日の光のたっぷり入る縁側の前には、小さいけれど整えられ、植物がのびのびと育つ小さな庭もあります。生け垣の向こうには、江ノ電が通り抜ける様子が時折見え隠れしています。

縁側

江ノ電は知る

庭から採ってきたという植物を活けた古いツボや、よく伸びた葉の鉢になっている年季の入った銀色の計量カップのディスプレイが、ところどころで目に留まりました。今そこに生きている植物と年代物の古道具とが共存するインテリアは見ていて温かい気持ちになります。

ねぎ

年代物の小さな瓶は今では作られていないサイズで、昭和初期のガラスの一つ一つ違った空気感が魅力。ちょっと首が曲がったような瓶も一輪挿しによさそうです。

ビン

木の雰囲気に味のある並んだ丸椅子や、平均台のような長い家具、籐で編まれた木馬など、ノスタルジックが詰め込まれた空間に、ここがお店であることを忘れてしまいます。

いす

コップ

お店にディスプレイされた骨とう品をじっくり眺めていると、時代を超えてこの空間に残っている美しい姿を尊いと感じます。並べられた古いものたちは、同じものが二つとないところが魅力で、手にとって感触を確かめたくなります。

海沿いのこの街に似合いのブルーのシャツとハーフパンツを履いたオーナー、吉川淳也さんはおしゃれで親しみのある雰囲気。

スタッフの藤田沙織さんと、庭に面して光がたっぷり入る縁側スペースで話を伺いました。

吉川さん

吉川さん:「古いものは時間とともに角が取れていく『丸み』 があって、自然素材ならではの良さを感じます。こういう物は、どんな場所に置いても馴染んでくれる力があるんですよ」

吉川さんが大量生産された均質な製品にはない、骨とう品や、古い家具の魅力を教えてくれました。人の手で繰り返し使われることで、丸みが育まれていくのですね。

タンス

丸みがあるからこそ程よい存在感を放ちつつ、置かれた場所に調和するのだと吉川さんは言います。骨とう品であっても、古道具であっても取り入れ方は自由だという、言葉に背中を押され、さらに古いものへの興味が深まりました。

藤田さん:「古いものと一緒にいることで、生活の中でもごみ袋を減らすなどの工夫をするようになりました」

吉川さんの「古いものを大切にする」という理念を尊敬していると話す藤田さんの言葉から、生活の在り方すら変える、古いものの魅力に気づかされます。

吉川さんと古いものとの出会いは、ある骨とう市で出会った年代物のタンスから。その時に直感的に古いものの魅力に気づき、地元鎌倉にお店を探し始めたそうです。その時にこちらの物件と出会い、理想的な場所を見つけたと感じたそうです。骨とう品とも、お店とも一期一会の出会いを大切にして、今の姿につながっています。

庭

ちゃり

看板

吉川さん:「そのままでは忘れられてしまう物の中にも、値打ちのあるものや、味のあるものがたくさんあるんです」

稲村ヶ崎駅沿いにある別の店舗も案内してもらえることになり、縁側を離れ、藤田さんと向かいます。R2と呼ばれるお店は、真っ白く塗った壁に青い窓枠が目を引く小さなアトリエ風。店内には掛け軸や、古書、ガラス食器などが並びます。

no.2

棚

綺麗な室内

ビン

バケツ

カウンター横の窓から常連さんに声をかけられることもあるそうで、地域に馴染んだアットホームなお店です。お店の脇に椅子を出してあるのは、お散歩中の人にも休んでもらいたいという気遣いからなんだとか。

概観

藤田さん:「鎌倉にきてから時間の流れ方が変わって、一日の密度が濃くなりました」

近くの小川にカニを見つけたり、扇風機の風にあたりながらお店に立ったり……都会よりも天気や季節の変化に敏感でいられる稲村ヶ崎の毎日は、藤田さんに充実した時間を感じさせてくれるそうです。そう話してくれる藤田さんのさわやかな表情は、この土地で暮らすことの開放感を伝えています。

用水路

アロエ

R2を後にし、帰りがけに海の方へ坂を下ると、江ノ島の浮かぶ湘南の景色が開けます。広い海を眺めるゆったりした時間に、私の心も角が取れたかのようにすっきり晴れていきました。

だいぶ江ノ島っぽい

緑も海も日当たりのよい縁側もあるR OLD FURNITUREは鎌倉散歩におすすめの場所。稲村ヶ崎の隠れ家を目指して、海辺の町を散歩すれば、きっと、手触りが心地よく丸みのある古き物たちと出会えます。

波1

流木

七里ヶ浜

R OLD FURNITURE

神奈川県鎌倉市稲村が崎3-7-14
電話:0467-23-6172
時間:12:00‐日没
定休日:月曜・火曜
アクセス:江ノ電・稲村ヶ崎駅 徒歩5分
HP:http://r-kamakura.com/

骨董品・掛軸などのご売却の相談受け承ります。
お気軽にお声かけ下さい。

R NO.2 antique

神奈川県鎌倉市稲村が崎2-4-21
電話:0467-25-3706
時間:12:00‐18:00
不定休
アクセス:江ノ電・稲村ヶ崎駅 徒歩1分

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ライター

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