世界一のプラネタリウム「多摩六都科学館・サイエンスエッグ」で満天の星空に包まれる

サイエンスエッグ

(C)GOTO

日に日に日没が早くなり、「秋の夜長」という言葉がしっくりくる時期になりました。空気が澄み秋の星座が現れますが、東京は星が見えにくいのも事実。そこで都内で満天の星空が体感できるという、世界一に認定された投影機を持つプラネタリウムを訪ねてみました。この秋、無数の星々が紡ぐ天体のロマンを感じてみませんか。

西武新宿線「花小金井駅」北口からバスに乗ること約6分。のどかな住宅街の中に、ひときわ存在感を放つ大きな卵型のドームが現れました。ここが、プラネタリウムドーム「サイエンスエッグ」を所有する「多摩六都科学館」。小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市の5市で運営している体験型ミュージアムです。

多摩六都科学館外観

近未来を思わせる受付を通ると、頭上には太陽系の果てを航行している探査機ボイジャーの実物模型がお出迎え。館内は、科学をさまざまなテーマで分けた5つの展示室と、その先にあるプラネタリウムで構成されています。今回は展示室から順に回らせてもらうことにしました。

探査機ボイジャー模型

展示室は、重力や宇宙の不思議を体感することができる「チャレンジの部屋」、ゲームを通して身体のつくりを学ぶことができる「からだの部屋」、私たちの暮らしを支える電気やガスの仕組みがわかる「しくみの部屋」、武蔵野エリアを中心とする自然環境を紹介した「自然の部屋」、化石や岩石など地球の歴史を観察することができる「地球の部屋」があります。

多摩六都科学館内の部屋1

多摩六都科学館内の部屋2

多摩六都科学館内の部屋3

地球の6分の1と言われる月の重力が体感できる「ムーンウォーカー」に乗って、わずかな力で縦横無尽に動き回ってみたり、反射神経が測定できるゲームに夢中になってみたり、地域の方の寄贈による美しい昆虫の標本に見とれてみたりと、どの展示も新鮮な驚きを与えてくれます。理系科目が苦手な私は、科学を理解できるだろうかという不安を抱えていたのですが、そんな心配は無用でした。

昆虫の標本

「どの展示室も楽しいですね!」と興奮気味に伝えると、「“Do!サイエンス!”をテーマにしていて、楽しみながら科学を知っていただけるような機会を提供したいと思っているんです」と、広報の蓮田安紀さん。その言葉通り、子どもから大人まで楽しめるつくりになっていて、デートで訪れる人やリピーターになる人も多いと言います。

展示室を満喫したところで、最後はいよいよ直径27.5メートルの巨大なプラネタリウム「サイエンスエッグ」に到着。ここでは最新の投影機を用いているため、世界最多の1億4000万個もの星を投影することができ、その迫力はもちろん、輝きや精密さもワールドクラス。限りなく実際の星空に近い状態を観ることができます。また、プログラムは2ヶ月ごとに変更しており、この日は「宇宙人が住めそうな天体をさがせ!」というテーマで上映されていました。

プラネタリウム内

始まると、映し出されたのは施設周辺の空の様子。街のあかりを消してゆくと、見える星の数が増えてゆき、夏と秋の星々が共演する9月の夜空が表れました。織姫と彦星がある夏の大三角や天の川、ペガスス座がある秋の四辺形など、その神話や成り立ちはどれもロマンティックなものばかり。東京の夜空にも本当はこんなにも多くの星が瞬いているのだと思うと、その神秘に魅了されずにはいられません。

プラネタリウム

やがてお話は宇宙へと広がり、今回の本題である、他の惑星に生命はいるのかというテーマに。今年2月にNASAが発表した、地球によく似た太陽系外の7惑星についても、わかりやすく説明してくれました。上映中は生解説で進行するため、時折、解説員さんと観客の方が掛け合う場面を交えつつ、あっという間に45分の上映時間が過ぎてゆきます。

美しさはもちろん、それらをつなぐことで星座になったり、宇宙にも話が及んだり。さまざまなロマンを秘めているからこそ、星に対する憧れは尽きることがないのかもしれません。解説員のリーダー・雨森勇一さんにも、星の楽しみについて伺ってみました。

プラネタリウム解説の方

雨森さん:「もし星の並びが均一だったり大きさが同じだったりしたら、ここまで魅力を感じないと思うんです。バラバラだから神話が生まれるのかもしれないし、まだ知られていない星があったりするから面白い。プラネタリウムを見に来てくださった方にはそうした魅力を感じてもらい、家に帰ったら、ぜひ夜空を見上げてもらいたいと思っています」

10月6日からは5000年前の縄文時代の夜空をテーマに上映しているので、はるか昔から続く星の歴史に思いを馳せてみるのも良さそうです。ちなみにこの夜、私が空を見上げ星を探したのは言うまでもありません。

プラネタリウム帰りの空

多摩六都科学館

東京都西東京市芝久保町5-10-64
TEL:042-469-6100
営業時間:9:30-17:00(入館は16:00まで)
定休日:不定休(HPにてご確認ください)
http://www.tamarokuto.or.jp/

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