懐かしいパンで心をほぐす休日 溝の口「ジュリアン」

ジュリアン

ちょっとオシャレをして人気のお店に行くのもいいけれど、気負わずに通えてちょっとだけ幸せな気分になれるお店があると、その街が好きになれる気がします。

渋谷から田園都市線の急行に乗って13分。田園都市線、大井町線、南武線が乗り入れている、神奈川県の溝の口駅。そこから徒歩5分ほどのところに、昭和感ただよう昔ながらのパン屋「ジュリアン」はあります。

ジュリアン

店内には食パンから、惣菜パン、フライドチキンまでところ狭しと美味しそうな商品が並んでいます。乾燥しないようにがひとつひとつビニール袋に包んであり、そんなところにも優しさを感じました。

ジュリアン

休日の10時過ぎにお邪魔したらすでにパンは半分くらいの量に。ひっきりなしに地元の人であろうお客さんが訪れており、地元で愛されていることが伝わってきます。スタッフの方はみな女性で、優しい笑顔。常連さんでしょうか、商品の説明を楽しそうにしている姿も見られました。

さっとパンを選び、清々しい天気に誘われて散歩します。

溝の口駅からも「ジュリアン」からも徒歩5分ほどの「久本薬医門公園」。この公園に遊具はなく、あるのは立派な蔵だけというなんともユニークな公園です。大正時代に建てられた蔵は、改築されながら、その姿を残しています。遊び場がないため、子どもたちよりもサラリーマン・年配の方がベンチでゆっくりしている姿をよく見かけます。

溝の口

溝の口

街歩き

子どもの声が響く時間も素敵だけれど、今日はゆっくりお昼ごはんが食べたい! ということで、秋晴れの空の下ベンチで1人いそいそとパンを広げました。

パン

今日はハムカツサンドとアンパンマンパン、それといちご味のピクニック。子どものようなメニューですが……いただきます!

「ジュリアン」で販売している食パンと同じパンで作られているハムカツサンドは85円。

パン

コンビニのサンドイッチだって250円はするというのに……。店内で揚げている1センチメートルはあろうかというハムカツに、甘めのソースをたっぷりかけてマヨネーズとサンドしています。昔、どうしてもハムカツサンドが食べたくて自分で作ったことがあったのですが、やっぱりこう優しい味には作れません。

パン

口がしょっぱくなったら、次は甘いパンを。右上が潰れてしまっていますが、アンパンマンのチョコパンです。アンパンマンのほっぺたはメロンパンのようなビスケット生地。スタッフの方が書いた、ちょっとシュールな表情。中には濃厚なチョコクリームがぎっしり。

小さい頃、うさぎやくまのチョコやカスタード入りのパン、食べませんでしたか? そんな思い出まで一緒に蘇ってくるような懐かしいチョコパンです。このチョコパンがとってもずっしりなのでパン大好きな私も2つでおなかいっぱいです。

食べ終わったあとは、懐かしいピクニックを飲みながらひと息。

街歩き

スイミングスクールが終わると買ってもらえたピクニックは、近頃なかなか飲む機会がありませんがたまに飲むとなんだか子どもにかえったような気持ちになれます。

アンパンマンパンとハムカツサンド、ピクニックを買って385円! この日は買いませんでしたが、手のひらサイズの惣菜パンは50円と破格です。懐かしいパンと、価格も昭和から守られているようなお財布に優しい値段。遠くからここに来る人はいないかもしれないけれど、近くにあると通いたくなる、「ジュリアン」はそんなお店です。

まだ蝉が鳴いているなあ、空が高くなって秋がきたなあ、なんて感じながらゆっくりとお昼を食べると、空の下でしみじみ食事をとったのはいつだっただろう? と、毎日忙しなく過ぎていっていることに驚きます。

公園の中になっている柿、色づく前のもみじなど、普段気付かぬうちに通り過ぎている木に目をやるのもなんだか楽しい。

街歩き

ひと息ついたあとは公園内を一回り。この公園には井戸水を汲むポンプが。残念ながら飲むことはできないようですが、こんな道路沿いにポンプがあることにびっくりです。

溝の口

そして公園の端にはこの公園の名前の由来となっている薬医門があります。

街歩き

昔はそのまま門の先に道が続いていたであろう立派な門構え。今は門の先にはマンションが建っています。公園内の門の両脇には日本庭園の名残が残っていました。春先や秋には季節の花が楽しめそうです。

そもそも、明治22年に医師の岡重孝氏が高津村の村長となったことで作られたこの薬医門。公園の中から見ると立派な門構えですが、公園の外には門の隣に医師の岡村長の石碑も建っていました。

溝の口

そして道端のお地蔵さんに挨拶をして、もう少しお散歩をしてみました。

溝の口

溝の口駅から徒歩10分ほどのところにある「二ヶ領用水」。

溝の口

約32キロメートルある神奈川県で最も古いこの人口用水路は、小学校の地理の授業ででてくるほど地元民には馴染み深いもの。中学や高校のときにはこの道をカップルで2人乗りすることに憧れたことも。今となっては青臭い思い出ですが、普段からぼーっとしたいときはこの道を歩いてしまいます。

この日は大きな鯉がゆうゆうと泳いでいる姿を鳩と一緒にながめていました。二ヶ領用水にかかっているガードレールは場所によって桜・鯉などそれぞれモチーフが異なるのでそれを見るのも楽しいですよ。

街歩き

毎日少しゆっくりする時間が取れて、季節の移り変わりを感じられる生活はとっても素敵です。でも、気付いたら1日が終わっている……なんてことの方が多い、慌ただしい毎日。

ちょっと時間ができたときのおともに、懐かしい味のパンはいかがですか? 固まった心が少しほぐれるかもしれません。

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ジュリアン

神奈川県川崎市高津区久本1-6-1 1F
TEL:044-888-2535
営業時間:8:00-20:00
定休日:日曜

神奈川生まれ、神奈川育ち。料理や、おうち時間を楽しむための道具など「暮らし」にまつわることが大好き。趣味はスノーボード。冬は半年あると思っています。

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