【scene 02 ― 陽炎、東京リーディング】いざ、運命を読む! 巣鴨で初めての手相占い

巣鴨地蔵通り商店街

占いというとやっぱり一番に思い浮かべるのは「手相占い」です。ミステリアスな女性や、白髪の老師風のおじいさんが虫眼鏡を片手にじっと手のひらを観察して……そして未来を占ってくれるというイメージ。「手相占いしてもらった」と晴れやかな笑顔で報告してくる友人がたまにいますが、私がこれまで占いをしたことがなかったのは、「本当に当たるの?」という疑心があったから。初詣ではおみくじを引きますが、良い結果も悪い結果も特に気にしない体質です。

「おばあちゃんの原宿」と呼ばれた巣鴨は、木の風合いを活かしたインテリアがおしゃれなカフェ「ティ・カフェ」や、平日昼間から外まで人が並ぶ大衆食堂「ときわ食堂」、食べ歩きに最適な和菓子屋「すがも園」などが集まり、旧古河庭園や六義園も徒歩圏内にあってか、今や若者たちが集まる散策スポットとなっています。

巣鴨地蔵通商店街

巣鴨駅正面口の改札を抜けて、メインストリートの「地蔵通り商店街」までは歩いて5分。白山通りから枝分かれするように商店街の道が伸び、「巣鴨地蔵通商店街」の看板が見えてきます。そして、「毎月四のつく日」には縁日が開かれます。

巣鴨地蔵通り商店街

商店街は、お茶屋さんや、おせんべい屋さん、和菓子屋さんなど、食べ歩きにぴったりの店舗が並びます。今日は縁日です。骨董品や健康茶、化粧品などの屋台や露店も出店し、海外からの観光客や、おばあちゃん、おじちゃん、親子、夏休み中の学生もたくさんの人が散策しています。

巣鴨地蔵通り商店街

巣鴨地蔵通り商店街

巣鴨地蔵通り商店街

あんこがたっぷり入った焼きたてのたい焼きを一つ頬張りながら商店街を歩いていると、道端に机といすを置いて、ポツンと座ったおじいさんの姿を見つけました。

巣鴨地蔵通り商店街

巣鴨の手相占い

机の上には何本もの細長い竹の棒や、虫眼鏡、たくさんの漢字が書かれたパネルが置いてあります。机を覆う布には「手相」「人相」「気学」の文字。占いです。

巣鴨の手相占い

しばらく見ていると、ふらりと立ち寄りなにやらヒソヒソと相談するご婦人や、「息子の婚期はいつになるかしら」と観てもらう親子など入れ替わり立ち替わりお客さんが絶えません。

実はこれまで一度も占いをしてもらったことのない私。なぜかこの日は引き寄せられるように、気づくと「観てもらえますか?」と優しい笑顔が印象的な、おじいさん占い師の前に立っていました。

巣鴨の手相占い

手相に加えて、人相などの全体を観る「観相」と「易学」がおすすめ、というアドバイスを受け全体的に私の運勢を占ってもらうことにしました。とはいえ恋愛運や金運、仕事運など、これといって観てほしい項目に希望はなく、「とりあえず見てください」といった感じで手のひらを広げました。すると、

占い師のおじいさん:「あなたは仕事とともに歩む人生だね」

ふむふむ、確かに私は仕事好き。仕事を辞め、主婦生活を試みた時期もありましたが、半年経たずに自ら仕事に繋げようとイベントを企画したり、人と繋がろうとあちらこちらへと手を伸ばしたりしていました。だからこの言葉は私にとって、嬉しい未来予知です。

占い師のおじいさん:「そうだね、あなたは、抑え付けられる環境を嫌う性格だから、プライベートでも仕事でも何か選択しなければいけないことがあれば、より自由な方を選ぶとうまくいくよ」

最初の5分間、私は両手を広げて立っていただけで、自分のことについて一切話していません。それなのに私の性格、仕事、趣味、性質は母親似か父親似かズバリ言い当てていくおじいさん。現在の家族構成を言い当てられた時は鳥肌が立つ思いでした。

巣鴨の手相占い

ここまで言い当てられると、自然とこちらから質問してみたくなってきます。実は私、自分の手相で気になることがありました。「私の生命線、短すぎませんか?」

占い師:「手相の場合、左手は先天的、右手は後天的な運命を表します。だから6、7割は右手の手相を観るんですよ。あなたの右手の生命線は途中で途切れて短く見えるけれど、すぐ隣に平行に伸びている線があるでしょう。これがあるから全く問題ないです」

その言葉にホッと一安心。おじいさん曰く、手相の本やインターネットで自分の手相を見て、一喜一憂する人も多いけれど、実際は手相だけではすべての運命はわからないそうです。

占い師のおじいさん:「手相に加えて、人相や易学と合わせて観るのが一番正確なんですよ」

次に「筮竹(ぜいちく)」という細長い竹の棒を使った易占いをやってくれました。これでわかるのが「未来予知」。棒を一本持たされ、漢字がたくさん書かれた紙の真ん中に立てるよう指示されます。

言われるがままにしていると、今度は残りの棒をおじいさんが目をつぶって精神を集中させ、両手でさばいて2つの塊に分けます。それからペラペラと書物を開き、今の私にとって運気を高める人の生まれ月や、方角を教えてくれました。

占い師のおじいさん:「来月、艮の方角に行くといいよ。例えばこの町とか、この町とか…」

おじいさんが示したいくつかの町の名前。その中にはなんと私が生まれた茨城の故郷の町の名がありました。偶然とは思えない……これが「運命」というものなのでしょうか。

巣鴨の手相占い

占い師のおじいさん:「迷いがあっても、自分の選択を信じていけば大丈夫! うまくいく相が出ているよ」

仕事、結婚、家庭、健康…30代になると、20代の頃とは違う迷いや悩みも増えてきます。占いをしてもらうことで、無意識に受け入れていたそれらが、心の表面に浮かび上がったように感じました。その上での占い師さんからの言葉は、優しく背中を教えてくれるようなものだったり、思いとどまったりするきっかけをくれるような気がします。いつもどちらにいらっしゃるのですか —— ?

占い師のおじいさん:「毎月、縁日の日にはこの商店街にいるよ」

巣鴨の手相占い

何か聞きたいことがあったらまたおいで、と優しく見送ってくれたおじいさん。露店で買った醤油だんごを頬張りながら、お腹も心も満たされた幸福な早秋の午後でした。

巣鴨の縁日

毎月四のつく日(4・14・24日)開催
会場:巣鴨地蔵通り商店街
http://sugamo.or.jp/

占い露店はスーパー「まいばすけっと(東京都豊島区巣鴨3-14-18)」付近

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陽炎、東京リーディング

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