右も左も、上も下も、猫、猫、猫! 神保町「にゃんこ堂」

ふわふわの毛並み、ピンク色の肉球、気まぐれな性格で甘え上手。猫ってほんと可愛いです。疲れているとき、SNSにアップされている猫写真を延々と眺めることも私のリフレッシュ方法の一つです。

たくさんの書店と、レトロ喫茶店が集まる神保町に、猫の本を集めた本屋があると聞き、癒やしを求めて行ってきました。

靖国通りと白山通りが交わる神保町交差点の近くに店を構える「姉川書店」。こちらの書店内に「にゃんこ堂」はあります。お店の外には「猫本が2000冊あるニャン!」の看板。この看板を見て足を止め、お店に入っていく人も多そうです。

姉川書店前の通り

姉川書店外観

お店に入ってみると、たくさんの猫と目があいます。猫の写真集、エッセイ本、猫をテーマにした小説、絵本、コミックに、猫ポストカード、猫グッズ。ありとあらゆる猫にまつわる本と雑貨が揃っていました。

姉川書店の書棚

姉川書店の一角に猫コーナーを作っているのかと思いきや、店内にある4列の本棚のほとんどが猫関係の本でした。

店主の姉川二三夫さんがにゃんこ堂を始めたのは2013年6月のこと。電子書籍が一般化し、情報のほとんどがインターネットで検索できてしまう昨今、本屋の生き残りは厳しく、姉川書店も崖っぷちに立たされていたと言います。

姉川書店のオーナー

姉川さん:「何か個性を出さないと生き残れない、と感じていました。お客さんに書店に足を運んでもらいたいと悩んでいた時、猫好きの娘のアドバイスもあって『猫』の本を集めたコーナーを作ろうということになったんです」

始めた当初は50種類の猫本を集め、お店の一角に小さなコーナーを作りました。同時に娘さんの協力でFacebookやホームページなどのSNSでも情報を発信。するとみるみる内に話題になり、出版社から「うちの猫本を置いてほしい」とオファーが来るようになりました。

姉川書店の店内

姉川さん:「にゃんこ堂をコーナー化して半年で、お店の半分が猫本で理まりました。その後もテレビや雑誌に取り上げられ、海外からの観光客や、地方から足を運ぶ人が増えました」

おそるべし、猫人気。にゃんこ堂は姉川書店の招き猫となってくれたようです。現在は700冊の猫本を取り扱っており、お店の8割が猫本となっています。猫の本ってこんなにあるんだな、と驚きを隠せません。

本を購入するとかわいい猫イラストのブックカバーをかけてくれます。このイラストは、にゃんこ堂の立ち上げ当初から、関わりのあるイラストレーターのくまくら珠美さんによるもの。店内にはくまくらさんとにゃんこ堂がコラボして作ったオリジナル猫グッズも多数販売していました。

にゃんこ堂看板

にゃんこ堂の猫グッズ

店内では定期的に猫の写真展を開催しており、会期後に写真家から譲ってもらった猫写真が壁際にずらり。お店の入り口脇にはスナップ写真らしい猫の写真が飾られています。

にゃんこ堂の猫スナップ写真

姉川さん:「このスナップ写真は、2013年のにゃんこ堂立ち上げ時に、自宅で飼っている猫の写真をお客さんから募集して集まったものなんです」

わが家の愛猫がお店に飾られているとあって、常連になるお客さんもいるんだとか。店内を賑やかす猫写真をぐるりと見回すと、数カ所に飾られていた、茶色いトラ模様のスコティッシュフォールドの写真に目が止まりました。

にゃんこ堂初代看板猫リクオくん

この子がにゃんこ堂立ち上げのきっかけにもなった、看板猫のリクオくん。今年、14歳の長寿を全うして天国へと旅立ちました。現在は二代目看板猫のリクジロウが、ホームページやFacebookで活躍中だそうです。

店内にある猫本からさらに100冊をセレクトした、にゃんこ堂初の書籍『ニャンダフルな猫の本100選』では、リクオくんがページのあちこちに散りばめられ、猫目線の可愛いコメントが心を和ませてくれます。表紙はもちろんくまくらさんの猫イラスト。

ニャンダフルな猫の本100選

他にも黒猫をテーマにした本、猫の手や猫のドヤ顔ばかりを集めた写真集など気になる本がたくさん見つかりました。手にとってはペラペラと中身をめくっているとあっという間に時間が過ぎていきます。猫好きにはたまらない、犬派の人もきっと「これは!」と思える一冊に出会えるはず。

猫の写真集

最後にレジ脇にあった猫おみくじを引いてみました。中身を開けると文豪っぽい風貌の白猫が「中吉ニャ」と私の運勢とともに「運任せじゃなく、自分自身で地道に努力をするもんだニャ!」と励ましのお言葉をいただきました。

にゃんこ堂猫おみくじ

癒やされただけでなく、元気ももらえた気がします。ほっこり心が温まる、素敵な本屋さんとの出会いに、神保町の町がもっと好きになりました。

にゃんこ堂

東京都千代田区神田神保町2-2  姉川書店内
TEL:03-3263-5755
営業時間:平日10:00-21:00、土曜・祝日12:00-18:00
定休日:日曜
http://nyankodo.jp/

編集・ライター

茨城県生まれ。旅行、スイーツ、下町大好き。きっちり計画立てるより、無計画でのサバイバル感に惹かれます。日焼けしやすく戻りにくい。最近始めたランニングによるくつ下焼けがほんのり自慢。

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