【My Favorite Things】 ベトナムシングルオリジンティー「unithé」

パッケージがかわいいこと、街角でみたもの、誰かに薦められたもの。物を手に取るきっかけは様々なものがあります。今年31歳を迎え、そろそろ大人になってきたわたしは、気になるひとが選んでくれたものについて、よく知ってから買うことの大切さを、改めて感じています。

永田町駅より徒歩2分に、月曜日だけオープンする「unithé」というベトナムシングルオリジンティーが飲めるティースタンドがあります。お店、と言っても看板は外には一切出ていません。普段はオンラインショップでシングルオリジンの茶葉とお茶にまつわる道具の販売を行いながら、週に1回だけ「みどり荘」というメンバーシップ制ワークスペースの一角で、ティースタンドを運営しています。営んでいるのは、店主の武谷朋子さんです。

私が武谷さんに出会ったのは3ヶ月ほど前。表参道の「自由大学」という、大人の学び舎に通っていた時、講義最終日にみどり荘を訪れました。その時にお茶を振舞ってくれたのが武谷さんでした。

初めて飲んだベトナム産の赤い烏龍茶の美味しいこと、美味しいこと。ただ単純に「美味しい」なんて表現だけでは申し訳ないくらい、その赤い烏龍茶の味に驚いたことをいまでも舌が覚えています。透明感があって、香りがしっかりあって、味わい深い。なんてありきたりな表現しかできないけど、ペットボトルのお茶にすっかり慣れてしまったわたしにとって、こんなにも記憶と舌先に強い印象が残る体験ができるとは思いもしませんでした。興奮気味の私、講義が終わった後に武谷さんをつかまえて、もっと詳しくお話を聞かせてください、と猛烈なアプローチをしました。

お話を伺うと、武谷さんは約2年半前、旦那さんの転勤がきっかけで突然ベトナムへ行くことが決まり、それまでの仕事を辞めて一緒について行くことになりました。ベトナムでは実はお茶がよく飲まれているそうですが、カフェなど外で飲むドリンクには甘い飲料メニューがとても多いそう。確かに、ベトナムコーヒーも、練乳がたっぷり入っていますよね。

甘い飲料もいいけれど、時々どうしても“無糖のおいしい飲み物”が飲みたくてお店を探していたところ、ちょうどベトナムのシングルオリジンティー専門店HATVALAを見つけたそうです。その時たまたまお店の奥の方でテイスティング会が開かれていて、あなたもよかったら入らない?と誘われ、差し出されたお茶の美味しさと、一杯一杯の色・香りや味わいの違いに、とても驚いたそうです。

武谷さんと同年代のお店のファウンダーによると、店内に並んでいる茶葉は、ベトナム国内の茶園をまわって直接農家の方と話をして、本当に美味しく品質に納得がいったものだけを直接契約をして買い付け、販売しているといいます。茶葉はそれぞれ単一産地から採取されるシングルオリジンのみで、農薬・人工的な香料や添加物は一切使用しないというこだわり。茶葉の個性を生かすために機械に頼らず茶葉を全て手摘みで収穫し、伝統的な手法を用いて手間暇をかけて作られることが、この美味しさに行きついているのだと武谷さんは知りました。ふと、このお茶を日本の多くのひとに味わってほしい、と強く思い立ち、ファウンダーの方と会話を重ね、日本で初めて販売することが決まりました。

 

取材日当日、私がいただいたのは、Mountain Mist White Tea(白茶)。

武谷さん:「まずは、白茶(White Tea)をどうぞ。他のお茶を飲んだ後に白茶を飲むと、味がわからなくなってしまう、そのくらい繊細なお茶なんですよ」

味が薄いってことかしら? と半信半疑で一口いただきます。一見、水のように透き通ったお茶、でもしっかりとお茶の味がします。ペットボトルのお茶のように、いわゆる、お茶という強い主張はないものの、飲んだ後は、ふぁっと口の中に香りが広がります。「繊細なお茶」と表現されている理由が、少しわかったような気がしました。これは白茶という微発酵茶の部類のお茶だというから、まだまだ世の中には知らないことが多いと改めて感じます。

ティースタンドで飲めるシングルオリジンティードリンクの値段は一杯400円から。使用している茶葉はオンラインショップで購入できるそうです。

武谷さん:「ベトナムでは、安価な茶葉も多く出回っていますが、取り扱っている個性豊かで高品質なシングルオリジンティーは、他ではなかなか出会えない味だと思います。一方で「茶葉からお茶を淹れて楽しむ」ことは、一見手間がかかるように思えたりもします。unithéとして、もっとシンプルで気軽にお茶を楽しめる道具や淹れ方などの提案も含めて、ベトナムで丁寧につくられるシングルオリジンティーを届けていきたいと思っています」

この一杯のお茶が私の手元にくるまでには、どんなドラマがあって、どんな苦労や想いがあって届いてきたのだろう。そして、こだわりがあるからこそ得られるこの美味しさ。たまにはこんな豊かな気持ちになれるお茶体験も良いと思いました。

 

unithé(ウニテ)

東京都千代田区平河町2-5-3 MIDORI.so Nagatacho (みどり荘永田町/GRID5F)
https://grid.tokyo.jp/midoriso/
営業時間:月曜12:00-17:00
Online shop:
https://unithe.theshop.jp/
Facebook:
https://www.facebook.com/unithe.jp

 

編集長・プロデューサー

仙台生まれ。好奇心旺盛。週末、街歩きしながら外でビールを飲むことに至福を感じる。好きな街の種類はこじんまりした居酒屋がある場所。口癖は「なんとかなるさー」。最近、山ごはんに興味津々、みんなの親分。

この記事が気に入ったらhalettoにいいね!
記事やイベントの最新情報を受けとろう

うわさの特集

友だちのはなし

おすすめ記事

カテゴリ―新着記事