横須賀の街をつなぐベーカリー|京急のまちマガジン「なぎさ」

ヨコスカ・ブランドのパン屋さん

三方を海に囲まれた三浦半島。その自然の恵みをひとつの形にしたパンが横須賀で人気を呼んでいる。色とりどりの地元野菜をゴロンとのせた総菜パンが看板メニューの「soil」。農家をつなげて、ヨコスカ・ブランド商品をつくったお話です。

小さなパンで地元・横須賀の野菜を語る

店の厨房を開けるのは早朝4時。毎日、野菜の声に耳を傾ける。それから、「本日のパン」のメニューを考える。「県立大学」駅の改札を出ると、香ばしい匂いが海風に乗ってふわりとやって来た。駅に直結しているパン屋「soil by HOUTOU BAKERY」は2016年1月にオープン。パン職人の小森俊幸さんは、採れたての横須賀野菜を手に、煮る・蒸す・焼くなど、素材を活かした野菜のレシピに日々奮闘している。パンの仕込みに加えて野菜の仕込みもあるため、1種類の商品をつくるのに半日以上かかることも。大量生産はできないが、野菜の旬や仕上がりに合わせてつくるパンは一期一会。日常をカラフルに彩って、ちょっぴり幸せな気持ちにしてくれる。

右から順に、「季節野菜のピゼッタ」(421円)「クロックマダム」(334円)、「ラディッシュと卵のタルティーヌ」(367円)、「かぼちゃづくしのピゼッタ」(399円)、「カラフルじゃがいもとベーコンのタルティーヌ」(399円)。メニューや味付けは野菜の旬で日々替わる。

野菜は、収穫したその日に届けてくれる農家と直接契約。店のオーナー、㈲モリ・ワールドの森 柾人(まさと)さんが畑に足を運び、食べてみて、コレだと思うものを購入する。森さんいわく「地産地消の意識ではなく、地元の野菜がおいしいから使っています」。

「浦賀」駅構内にある1924(大正13)年創業の「法塔ベーカリー」も同グループの店。戦前から軍港として栄えた横須賀は、文化も商売も軍人たちの生活と共にあった。他よりも一足早く海外文化が入って来るこの街に、パン文化が醸成されたのは自然の流れ。そこに森さんは、時代に合わせた横須賀独自のブランドを添えようと、地元野菜を主役にしたパンづくりへと舵を切った。

日常を彩る、心ときめくパンをつくりたい

大阪の名店で修業を積み、地元・横須賀に戻って来た小森さん。老舗のパン屋が多い横須賀で、きれいな見た目と旬を味わえる上質なパンづくりにこだわる。ソースからすべて自家製。市場経由より2~3日早く入手する野菜は鮮度抜群、果実のようにジューシーだ。

畑と食卓を結ぶ、横須賀プライドでつながるネットワーク

これからぐんぐん育つネギの苗床を背に語る森さん(左)と、この畑を育てる鈴木優也さん。

ミネラル豊富な土壌の三浦半島では、一年中野菜が採れる。中でも横須賀エリアは粘土質で、土から栄養が流れ出さず野菜に溜まるのだとか。畑で使う鍬が通常より長いのは、水分を含むと重くなり、不足すると硬くなる、扱いにくい土を耕すため。「〝有機野菜〟や〝無農薬〟という肩書きよりも、農家さんの人柄を信頼している」と森さんが話すのは、彼らのそうした苦労を見ているからだ。

長井地区のナスビ畑では、農家の岩澤安史さんが収穫中。「風が吹いて葉が当たるとナスビに傷がつく」と、寸分の狂いもなく斜めに傾けた支柱が整列する。几帳面な岩澤さんが色、カタさ、糖度にこだわり、10年かけて完成させたトマトを使った「岩澤安史の丸ごとトマトクロワッサン」は2〜4月の期間限定、「soil」の人気商品だ。

一方、林地区の丘陵地をくねくねと軽トラックで登ると、永野優子さんが育てた一面黄金色の小麦畑に到着。1反の畑で収穫された小麦はすべて、「soil」のパン生地に使われる。「横須賀の農作物で、まだないものを」と出荷先のあてもなくつくっていたところ、森さんと出会った。永野さんの小麦を使った生地は、甘みがあってもっちりした食べ応え。野菜のおいしさを引立たせる。

「最近ではSNSなどの情報を見て、都内から大量に買いに来るお客さまもいらっしゃいます。『soil』のパンで、横須賀の恵みを一番おいしいときに味わってもらえることを誇りに思います」

本日の「季節野菜のピゼッタ」相関図

彩り野菜が12 種類、ゴロンとのったピゼッタは、その日に収穫された旬の野菜で構成される。時期によって作り手も品種も異なる野菜、だからこそ表情や味が毎日違って、いつ見ても食べても、新鮮な感動が生まれる。

恵み豊かな横須賀という土地。この街の人びとのつながりから、ひとつの惣菜パンが生まれます。日ごと異なるその味わいに、たくさんのこだわりが詰まっています。ぜひ一度、味わってみてください。

(写真/waki hamatsu)

この記事は京浜急行電鉄が発行する無料情報誌『なぎさ』8月号「特集横須賀エリア ヨコスカ・ブランドのパン屋さん」より抜粋しています。京急線各駅(泉岳寺駅を除く)や一部京急グループ施設において無料で配布中です。京急沿線へおでかけの際は是非ご覧ください。

〔提供元:京浜急行電鉄株式会社〕

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この記事に関連するスポット

①横須賀ビール

オーナーの下澤敏也さんは、「YAF」の代表。食材も家具もほとんどが横須賀産で、店内はまるで地元のショールーム。自家栽培の生姜をたっぷり使ったクラフトビールが人気。

横須賀市大滝町1-23

京急「横須賀中央」駅 徒歩8分

TEL:046-874-8588

営業時間:10:00-22:00・不定休

②soil by HOUTOU BAKERY

運営する㈲モリ・ワールドの店舗には、「soil」「法塔ベーカリー」の他、上大岡駅の京急百貨店で系列ブランド「カフェ・ド・クルー」の商品を販売。そこでは、2010年「日本全国ご当地パン祭り」で人気投票第1 位に選ばれた「よこすか海軍カレーパン」(210円)が人気。衣はカリッ、中はもっちりジューシーだ。

横須賀市安浦町2-29-1

京急「県立大学」駅直結

TEL:046-874-6622

営業時間・定休:9:00-19:00・日祝

③大型農産物直売所 すかなごっそ

JAが運営する横須賀・葉山・逗子の農産物が揃う大型直売所。2011年にオープンし、“横須賀野菜”の名を首都圏に広めた。約400名の生産者の名前が付いた商品群に個性が光る。

横須賀市長井1-15-15

京急「三崎口」駅からバス約10分〈小根岸〉下車 徒歩1分

TEL:046-856-8314

営業時間・定休日:9:30-18:00(イートイン・さかな館は17:00まで)・水曜日(祝日の場合営業)

④安田養鶏場

お手頃価格で購入できる、朝採れ野菜と卵の直売所。週末には遠方から買い付けに来るひとも。卵は鉄分豊富な「アトムくん」など3種類。

横須賀市長坂4-18-17

京急「三崎口」駅からバス約19分〈佐島入口〉下車 徒歩8分

TEL:046-856-1694

営業時間:9:00-18:00・年中無休(元旦を除く)

「なぎさ」は京急電鉄沿線のまちマガジンとして、1956年11月1日に創刊した無料の沿線情報誌。京急沿線の魅力やおすすめスポットをご紹介しています。 発行日:隔月発行(偶数月の1日発行を予定) 配布場所:京急線各駅(泉岳寺駅を除く)、京急グループ一部施設など

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