魅惑の本棚に囲まれる 学芸大学駅「古本遊戯 流浪堂」

東急東横線の学芸大学駅に古本で遊ぶというコンセプトの古書店「古本遊戯 流浪堂」はあります。足元から天井まで本があふれ、隠し部屋のようなギャラリースペースもある異空間。店主は元バンドマンの個性的な二見彰さん。雨の季節、遊べる古本屋で、お気に入りの一冊を探す旅はいかがでしょう。

学芸大学駅の商店街入り口

学芸大学駅の西口を出ると、目の前には西口商店街。老若男女が行き交う商店街を左に曲がり、線路沿いを進みます。お菓子屋さんのある道を右に曲がると、目的の古本屋を発見。

「古本遊戯 流浪堂」です。雑誌をたくさん乗せたグリーンのショッピングカートが並び、鉄製の看板が目印です。

古本遊戯 流浪堂の外観

店内は、足元に本が積み上げられ、見上げれば、天井高く本棚の上にまで本があふれます。まるで本の森に迷い込んだようです。

古本遊戯 流浪堂の店内

二見さん:「ひとところに落ち着いているのが苦手で、ふらっと旅に出るのが好きでした」

古本遊戯 流浪堂の店内2

二見さんは、流浪しながら、音楽活動をしていた二見さん。30代になって、音楽一筋のバンドマンから古本屋へ転身しました。そしてたどり着いた場所が、幼い時に近くに住んでいたことのある学芸大学前でした。

店名の「古本遊戯 流浪堂」には、古本と戯れるようなお店にしたいという想いが込められています。どんな年齢層の人も足を止められるお店にするため、様々なジャンル、テイストの本が置いてある古書店に。

古本遊戯 流浪堂の店内3

置いている本は直接買取がほとんどで、取材の途中にも、洋書を売りに来たマダムや、100冊以上も持ってきたという男性のお客さんの姿も見られました。

二見さん:「開店から17年が経ち、幅広い年齢の人が訪れる古本屋になりました」

置いてある本も、ターゲットも、「決めない」のがこの店のポリシーと二見さんは言います。流れてきた本を受け入れ、再び人の手に渡っていくのを見守る、お店のゆるやかな居心地の良い雰囲気が漂います。

古本遊戯 流浪堂の書棚

流浪堂では、雑然と並べらえているようで、実はきちんとジャンルごとに整頓され、見やすく手に取りやすい工夫がされています。ピックアップされた本を展示したコーナーも目を引きます。気になったのは、サントリーの「洋酒天国」の豆本が飾られた小さな棚。

入ってすぐの絵本のコーナーには、外国語のものや、なつかしのもの、新しいものがまさにごった煮状態。インスピレーションで手を伸ばしたくなる不思議な魅力があります。

古本遊戯 流浪堂の絵本コーナー

取材中、小さな女の子とお母さんがそのコーナーから絵本を一冊買っていきました。その後、絵本のあったコーナーの前に立ち、二見さんは「売れた後に何に置くか考えどころなんです」とつぶやきます。たくさんある本の中で見せ方を編集する、絶妙なバランスが流浪堂をつくります。

店内には、隠し部屋のような空間があります。白い柵が立てかけられた入口の奥に、細長い展示スペースが広がります。思ったより奥が深い空間にちょっとびっくり。そのスペースではコウモリヤというアーティストの作品展「おわりのはじまり」が開催中でした。

古本遊戯 流浪堂の展示スペース

展示はアーティストから声がかかるそうです。流浪堂の自由な雰囲気が気に入り、この場所で何かしたいと思うのではないでしょうか。新しい展示があったら、また見に行きたいと思う小部屋でした。

古本遊戯 流浪堂の展示スペース2

古本だけでなく、その間に飾られたおもちゃのピアノや、廃校になった小学校のアコーディオン、アコースティックギターなどの楽器や、カバンやトランクなど、旅を想起させる古いオブジェたちも心に残りました。

古本遊戯 流浪堂の外観2

古本には時を経て受け継がれる「物」としての魅力を感じます。好きな映画の本や雑誌など、流浪堂の棚を眺めていると、ついつい時間が経つのも忘れてしまいました。

古本遊戯 流浪堂

東京都目黒区鷹番3-6-9-103

アクセス 学芸大学駅西口より徒歩3分

TEL 03-0792-3082

営業時間・定休日 平日12:00-24:00/日祝11:00-23:00 ・木曜日

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