よく知る街も、見方を変えればあたらしい発見がある - 「Found MUJI 武蔵野 → ハモニカ横丁」

住みたい街ランキングの上位に毎年君臨する、東京の街の王者、「吉祥寺」。人気のお店がたくさん集まり、それでいて小さな雑貨屋さんや個人経営の居酒屋がぎゅっと詰まったこの街は、東京に来たばかりのころから私もよく足を運んでいます。

ただ、とある一角、ほとんど足を踏み入れたことのない場所があります。それは「ハモニカ横丁」。もちろん名前は聞いたことがあるけれど、吉祥寺へは一人で買い物に行くことが多い私にとって、入り組んだ路地の中に入ることはちょっとだけためらい、女子一人で立ち飲みなんて、こう見えてハードルが高すぎて、実はあまり馴染みがなかったのです。

いざ、知人のカメラ女子を連れて、ハモニカ横丁へ実際に呑みに行くことにしました。

 

路地の中を覗くと、立ち飲み屋などの飲食店ばかりかと思いきや、新鮮な魚を売る魚屋さんや、漬物屋、さらには洋服などまで、様々な店舗が軒を連ねており、この横丁が地域の人々の生活に根ざした一角だということを、身をもって体験することになったのです。

 

 

なぜ突然ハモニカ横丁に興味を持ったかって? 実は、「無印良品」が「無印良品が提案する、ハモニカ横丁の楽しみ方」なるイベントを吉祥寺で行っている、いうことを知ったことがきっかけでした。

取材日当日、丸井吉祥寺店の6Fにエレベーターで上がり、無印良品へ。そのフロア奥の一角に、「吉祥寺のロジ ハモニカ横丁無料案内所」はあります。

普段は無印良品のセレクトするライフスタイル関連の書籍が並ぶこちらのエリアでは、2年ほど前から「Found MUJI 武蔵野」という取り組みを行っており、「まちとつながる」をテーマに、無印良品と一緒に武蔵野エリアの暮らしを考えるプロジェクトが定期的に行われています。

毎回武蔵野エリアに縁のあるクリエイターや、地域に根ざした店をつなぎ、自然と文化を意識しながら、「このエリアらしい良い暮らしとはなにか?」を探っていく取り組みです。

今回のプロジェクトは、「4つのジ」がテーマとなっており、まずは「吉祥寺(ジ)」からスタート。次いで、「八王子」、「国分寺」、「高円寺」と続いていくそう。

そんな吉祥寺の街の魅力を考えるとき、欠かせないのがハモニカ横丁、というわけなのです。

まず、手前のスペースには、無印良品の商品を使って、ハモニカ横丁の入り組んだ「路地」をイメージした展示があります。空間デザインは、吉祥寺の街に縁があるクリエイターユニットのtorinokoさんが行いました。

展示には無印良品の商品のほか、吉祥寺の街にまつわる本や雑誌が並びます。それだけではなく、ビールケースなど、いわゆる横丁に並んでいそうなものまで一緒に配置されており、その違和感が面白く、無印良品の考える「路地」が再現されています。

その先にはパネル展示があり、デザイナーや建築家などのクリエイターの方々や、無印良品の店員さんが考えるハモニカ横丁の見方、面白さが写真や文章とともに複数展示されています。

吉祥寺で働くスタッフの方が本当に美味しい、おすすめしたい有名店や穴場のお店はもちろんのこと、建築家の視点から見たハモニカ横丁の建築、はたまたデザイナーの方の視点で見たハモニカ横丁の「フォント」の面白さなど…。普段は気にも留めていなかったハモニカ横丁の楽しさが浮き彫りになってきます。

その隣にはシールに書いて貼り付けていく、大きなコミュニケーションボードがあります。「3Fのテラス席からハモニカ横丁を見下ろせて、気持ちが良い!」、「メニューのネーミングセンスが面白い」、「お兄さんが一人でがんばって営業しています」など、普段飲食店を専門に紹介するサービスでは得られない、馴染みの方だから分かる、独自の目線の情報が並んでいて、あったかい気持ちになれる情報がたくさんありました。

イベント担当の丸井吉祥寺店無印良品の加藤大督さん:「この展示をきっかけに、ハモニカ横丁を、ひいては『吉祥寺』の街自体を、もっと楽しんでもらえるきっかけになればうれしいですね」

私も少しばかり貢献したいなぁと、唯一知っているお店、生パスタが有名な、「スパ吉」さんの情報をこっそりコミュニケーションボードに貼ってきました。ぜひ足を運んだ方はチェックしてみてください。

実際にハモニカ横丁を歩いてみました。早速先ほどの展示で紹介されていたネオンが、ギラギラと私たちを迎えてくれました。インプットした情報がなければ、もしかしたら当たり前すぎて見過ごしてしまっていたかもしれないことが、なんだか新鮮なものとして目に入ってきます。

「あ、ここのお店さっき紹介されていた場所だ!」と、いつも以上にはしゃいでハモニカ横丁散策を堪能し、迷いに迷ったあげく、コミュニケーションボードで「モッツァレラチーズのテンプラがおすすめ」と書いてあった「エイヒレ」さんへ。注文したのは焼き豚足と、季節に合った焼きそら豆と、もちろん、エイヒレも。そしてもちろんビール!

よく知る街も、視点を変えればまた新たな発見がある。そんな、まさにhalettoのコンセプトにもぴったりのこの展示イベント。この展示を見てから飲みに行く「ハモニカ横丁」は、いつもの何倍も楽しめるに違いありません。

この小さな冒険をもとに、今後気になっていた横丁に、もっと積極的に足を運んでみようと心に決めた、三宅でした。

(写真/中山カナエ)

丸井吉祥寺店 無印良品イベント「Found MUJI 武蔵野『吉祥寺の路地 ハモニカ横丁無料案内所』」[展示]ハモニカ横丁無料案内所

会期:2017年5月3日(水)~5月28日(日)
会場:丸井吉祥寺店6F 無印良品 Open MUJI
料金:無料
WEBサイト:https://www.muji.com/jp/events/6743/

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