都心から1時間半で最高のグランピング – 農園リゾート「THE FARM」

こんにちは、鳥取県出身、牧場好きのhaletto編集部杉本です。実は、はじめてできた親友は牧場の娘でした。今回は「杉本だったら、絶対好きなスポットがあるよ!」と仲良い先輩に誘われ、千葉県香取市西田部にある農園リゾート「THE FARM」の内覧会へ見学に行ってきました。(牧場じゃなくて、農場です)

「THE FARM」は「グランピング」という少しリッチなキャンプができるスポット。ここでは泊まるだけではなく、BBQや温泉を楽しめます。そのほか、ジップスライダーという、丘の上から張られたワイヤーロープを身体に固定した器具を使って滑り降りるアトラクションもあります。
さらにこの「THE FARM」での一番の醍醐味は「農業体験」ができること。土と戯れることが大好きなので自慢の長靴を履いて行ってきました。

東京は有楽町から、車に乗って1時間半。東関東自動車道を進み、大栄インターを降り、助沢ICを降り、山道を進んでいくと、突然木々が開けサーカスようなのテントが。はたまたモンゴルのゲルのような可愛いテントが山の中に現れます。

森を切り開いたここには、ログハウスが1棟とグランピングのテントが16棟。テントとテントの間には小さな川が流れており、その先にもテントがあります。丘の上にはもう1棟ログハウスがあり、近くには「かりんの湯」という温泉が隣接されています。そして丘からテントの方へ向かって一本のワイヤーロープが張られています。その下には段々に続く棚田も。

車を降りてまずはログハウスへ向かいます。傾斜した天井からは日差しが差し込み、木材のいい香りに包まれます。すると、目の前には、ゆったりとしたソファーと凍った生ライチが入ったライチスカッシュが。そして、私を待っていたのは、ウィンドブレーカーとデニム、そして長靴を履いた“農家のお父さん”が登場。株式会社ザ ファームの社長・武田泰明さんです。

 

ここからは武田さんが「THE FARM」を案内してくださいます。

まず向かった先は一番の目当て、グランピングのテント。この日は他のメディアの記者さんたちもいらっしゃったのですが、20名ほどの20代~50代くらいの大人たちが「わくわく」「そわそわ」「我先に!」と浮足立っている様子がちょっとおもしろい。グランピングにはそんな風に大人をもわくわくさせてしまう力があるようです。

 

「ひろーい!」「あったかーい!」
続々とテントを覗いた大人たちの歓声が響き渡ります。中を見ると、本当に広い!正面には机といす、ダブルベッドが二台並び、左側にはチェスト、枕元にはお洒落な間接照明、窓はなく天井にはキラキラしたシャンデリアが連なっています。暖房もついていて暖かい。Wi-fiもコンセントも完備され、なるほど、リッチなキャンプとはこういうことなのね。
テントと併設して専用のウッドデッキも。そしてハンモック、辺りを見渡せる位置に机と椅子も。ここでBBQを行うのだとか。
もくもくとお肉の焼けるいい匂いがするかと思えば、実際にBBQの様子を再現してくれています。450グラムの大きなお肉を炭火で焼き、机の上にはニンジンやパプリカ、トマトなど、彩り鮮やかな野菜がたっぷりと並びます。実はここに並んでいる食材はお肉も野菜もすべて千葉県香取市の食材。そして野菜はなんと、「THE FARM」が所有する農園で穫れたばかりのものです。
「農業と観光を結びつけたい。」
武田さんをはじめとする地元の100人の農家さんの思いを元に、「THE FARM」は誕生しました。千葉県香取市は農業が盛んな地域。その地域の強みを活かし、観光として人々と香取市を繋ぐために2013年にスタートしました。
香取市の食材をもっと身近に楽しんでもらえるよう、バーベキュー機材や食材はすべて用意されています。
武田さん「キャンプをしよう、と言っても機材を持っていない女性がほとんど。買い出しも大変。手ぶらで来て、手ぶらで帰れるように準備や片付けは必要ありません。」

BBQって意外と気を遣うイベントでもあるのでこれは嬉しい心遣いです。バーニャカウダやジャーサラダなど女性に人気のメニューも並びます。他の女性記者たちのカメラの音が止まりません。

奥のテントまで小さな川沿いを進むと、丘の上からテントの方までワイヤーロープが張られています。これがジップスライダーと呼ばれるアトラクションです。器具を使ってターザンのようにワイヤーロープを滑り降りてくる、というもの。

最近では森の中や湖の上を滑るものがありますが、「THE FARM」では棚田の上を滑り降ります。ちょうどまだ、田植え前。武田さんによるとこれから田植えを行い、夏には水を張った田んぼの上を、秋には稲穂をなびかせながらジップライダーでその上を通過していきます。田んぼの上をターザンのように通過…想像するとおもしろそうです。ここには武田さんのこだわりがあります。

実はジップスライダーってアトラクションのレクチャーに時間がかかるのに、乗るのは一瞬。そこに疑問を感じた武田さんは、通常の施設では1回きりの体験が多いところを1時間に何度でも体験ができる乗り放題の制度に変更。やり方さえわかれば何度でも“田んぼターザン”になれるのです。秋にはジップスライダーの風が稲穂を揺らす音、子供から大人まで、多くの人の笑い声が聞こえてくる様子がまぶたに浮かび上がってきます。

テントから丘の方へ歩いて5分。

「THE FARM」に隣接している天然温泉「かりんの湯」を見学に行きます。木造のどっしりとした民家風の建物は2016年にリニューアルを迎えたばかり。入り口の暖簾をくぐった先には、食事処と温泉、お土産コーナーがあります。

温泉はアルカリ性の強塩泉と呼ばれる温泉。白濁のとろりとしたお湯は、冷え性や肩こりに効能があります。

外には露天風呂と純和風の庭園があり、ちょっと珍しいサウナも完備。自慢のサウナには武田さんの強いこだわりがあります。「露天風呂の隣にあるこちらのサウナは、横一列に並び、外を向いて座るように作られています。その訳は、ガラス張りになった窓から外の庭を眺めるため。こちらの庭園、夜はライトアップされてまた違った美しさがあります。」

武田さんによるとここは星空がとても綺麗に見える場所なのだとか。たしかに、山の中、まわりには高い建物もなく、空気もきれいだし、星がよく見えそう。より星をきれいに見るために、夜は外灯の光も抑えているそうです。温泉からテントまでの帰り道を、お散歩しながら星空を堪能するのがおすすめの夜の過ごし方だそうです。

「かりんの湯」の近くにあるログハウスは「THE FARM CAFÉ」。カフェとして、また宿泊者の朝食のバイキングとして利用されます。

朝ごはんには農園で穫れたばかりの野菜が並びます。トマトやレタス、ピーマンなどの採れたての野菜はハリとツヤがあって、とっても瑞々しい様子です。

中でも気になったのは「あまばんか」と呼ばれるフルーツトマト。その名の通り、とにかく甘いんです。味わう度に、トマトの甘さと香りがあたりにふんわりと漂い、あまりの美味しさに思わず笑みがこぼれます。
そして待ちに待った農園体験です!「THE FARM CAFÉ」から歩くこと3分。見渡す限りの畑が広がります。この農園では365日、いつ訪れても3品目以上の野菜を収穫することができます。
私が訪れたときは「ニンジン」「かぶ」「ラディッシュ」「ほうれん草」が収穫の時期。この日はあいにくの雨のため、野菜の収穫の代わりにこちらの農園の野菜を使った「ピクルス作り」を行ないました。
「さっき穫ってきました。」という野菜はどれも鮮やかでしっかりとした重さがあり、そして土を纏っています。作り方は、好きなサイズに切り、瓶に詰め、ピクルス液を入れ、1日寝かせるだけ。「好きな形に切ってくださいね!見た目も大事ですよ~!」とアナウンスをされると、どんな風に切ろう、と野菜をよく見るきっかけになります。にんじんも、ラディッシュも本来の野菜の色がしっかりとしており、ほうれん草ってこんなに深い緑なんだ、と気付かされます。切っているときの音も新鮮そのもの。
不思議だったのがみなさん皮を向かずにピクルスを作っていること。穫れたて、新鮮、目の前にいる人が作った、とわかると皮まで安心して食べてしまうのかな。そして「お!その切り方いいですね!」なんて野菜を通して自然と会話が生まれます。

農園の近くには、手書きのイラストが書かれたプレートが等間隔に立てられている農園がありました。ここは「貸農園」の畑。水を撒いたり、雑草を除去したりと日頃のメンテナンスを請け負ってくれます。頻繁に通うことのできない人でも安心して利用でき、必ず野菜を収穫することができるそう。東京に住む家族を中心に、現在では70もの家族が貸農園を利用されています。

畑の名前が書かれたプレートをひとつひとつ見ていくと、その家の家族の様子が垣間見えます。この家は4人家族なんだな、この家は犬を飼ってるんだ、なんて。家族団欒の時間を畑で過ごすというのってなんだか懐かしいな。小さい頃はよくおじいちゃんの畑の草むしりや収穫を手伝って泥だらけになっていたっけ。

ちょっと時間があったので、もう一度テントの方へ戻ってみます。先ほどと違って誰もいないテントはとても静か。靴を脱いで中へ入り、ベッドに座ってみるととてもふかふか。テントの中で寝袋でなく、ベッドとお布団で眠れるってやっぱり贅沢。ついぼーっと天井の方を見上げていると、微かに静かな森の中から笑い声が聞こえてきます。ここはどこにいても、みんなの楽しそうな声が聞こえてくるな。でも何故か心地良い。
そうして半日の内覧会が終わりました。
帰りの車の中、「泊まりたかったな~」と何度も繰り返しつぶやきながら、「THE FARMへ行くなら誰と行きたいですか?」と先輩に問いかけます。「うーん。恋人も楽しそうだし、友達もいいな。家族も絶対楽しいと思う。選べない!」と頭を悩ましています。私も同じことを考えていました。誰と一緒にいるシーンも想像できるし、誰と来たとしても絶対楽しい場所ですよね、と。誰と来ても楽しい場所ってきっと色んな楽しみ方のできる何度来ても楽しい場所。そして、武田さんの帰り際の一言が思い出されます。

「テントで大人たちがBBQをしながら子供たちを笑顔で見守り、そのすぐ傍では子供が裸足で芝生を走り回り、川でおもいっきり遊ぶ。僕はそんなシーンをこの場所で作り上げたかったんです。」

この一言を聞いたとき、そこにいた誰もが武田さんの方を一斉に見つめました。きっとこのシーンを誰もが一瞬にして想像することができたからだと思います。大人たちのハッとする空気がとても印象的でした。
武田さんの思いのこもった心遣いが、「THE FARM」の至る所に散りばめられ、誰もが楽しめる環境を作ったからこそ、誰と来ようか悩み、誰と来ても楽しいと感じる場所となったのだと感じました。

都心の近くで、自然に囲まれて行うグランピング。農業体験に触れ、地元の食材に触れ、その土地の温泉に浸かり、星空を眺め、眠りにつく。なかなか味わえない贅沢な休日がここにはあります。

THE FARM

千葉県香取市西田部1309-29
TEL 0478-70-5551

http://www.thefarm.jp/

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