現代の日本人のライフスタイルに寄り添う。日本橋「おちゃらか」のフレーバー日本茶

フランス人ダントンさんが提案する新ジャンルの日本茶

私は夫の仕事の都合で30歳から2年間、ルクセンブルクというヨーロッパの小国に住んでいました。日本を離れる前、海苔や醤油、和風だしなど海外で手に入りにくい日本食材を買い込んでいた私に、出張や旅行での海外経験豊富な友人が「向こうで出来た友達と飲んで。きっと海外の人も気に入るはず」とプレゼントしてくれたのが、「おちゃらか」のオレンジ風味のフレーバー緑茶。

日本茶のフレーバーティーという新ジャンル。ティータイムはコーヒーや紅茶が定番だった私には日本茶でさえ馴染みのない飲み物です。首をひねりながらも好奇心とともにその袋を開けた瞬間、緑茶の香りに溶け込むように香り立つオレンジのさわやかな香りに癒されていく自分がいました。

コーヒーや紅茶よりもあっさりと軽く、でも香りや味を楽しめるのでただ水を飲むよりも気分転換になる。フレーバー日本茶はたちまち私のお気に入りのティータイムドリンクの一つに。日本茶初体験のルクセンブルク人の友人が自宅に遊びにきた際に出してみると、「飲みやすい、美味しい!」と好評でした。

そんな日本茶の新ジャンルを提案する「おちゃらか」を日本橋で営むのはフランス人オーナー、ステファン・ダントンさん。日本の文化に惹かれ、28歳で来日。日本茶の世界に魅了されて以来、日本茶の茶葉に新たな香りと遊び心をブレンドし続けています。「好き」と「楽しい」を仕事にしていると語るダントンさんに日本茶フレーバーティーの魅力を伺いました。

好奇心を刺激するフレーバー日本茶の世界

地下鉄銀座線「三越前」駅の改札を出て目の前にある「COREDO室町1」。ビジネスや買い物客が行き交う喧騒の中に「おちゃらか」はありました。ウィンドウ越しにも目をひく、店内の5段の棚を埋め尽くす木箱はすべて「おちゃらか」オリジナルブレンドの茶葉。緑茶やほうじ茶、煎茶をベースに様々なハーブ、スパイス、果物をブレンドしたフレーバーティーです。中には「よもぎ」や「こんぶ」、「コクトウ」、「やきいも」という商品も。一体どんな味わいなのか、その棚を眺めているだけで好奇心がくすぐられます。

ライフスタイルに寄り添う日本茶を提案

挨拶を交わしたとたん、あふれ出たかのように日本茶への思いを話し出すダントンさん。京都滞在時に味わった一杯の日本茶の奥深さ、繊細さに魅了されその世界に踏み込んだダントンさんですが、日本での日本茶の需要が年々減っていることに疑問を抱いたという。「この店で売っているのは何だと思う?」唐突に質問されました。「フレーバー日本茶じゃないんですか」そう返すと「僕たちはライフスタイルを売っているんだ」と目を輝かせます。

紅茶やコーヒーに比べて緑茶が日本人に馴染みないのは、日本茶が現代の日本人のライフスタイルに寄り添っていないからだ、と。

「仕事で一息つきたい時、疲れがたまっている時、晴れた日の朝、もの悲しい夕暮れ時。様々なシチュエーションとその時々の気分に寄り添える日本茶を提供しているんだ」

茶道の世界や抹茶、玉露などの高級茶は敷居が高く、手を出しにくい。だったらもっと間口を広げればいい、気軽に日本茶を手に取れるようなジャンルを作ってあげればいい、というのが「おちゃらか」の在り方だと話します。

人生すべてが「おちゃらか」につながる、ダントンさんの思い

開店当初は9種類だったフレーバーも現在では52種類。フレーバーのアイディアも、茶葉のブレンドもダントンさん自ら行うというから驚きです。「昨日は60kgの茶葉を揉みこんだよ」と話すダントンさんの手の平からは、バレンタイン限定の甘いバニラフレーバーの緑茶の香り。

フレーバーのアイディアはやインスピレーションはどこから湧いてくるのか、という問いには迷うことなく「私の人生すべて」と答えました。これまで食べてきたもの、見てきた景色、家族との思い出、関わってきた人。そのすべてに「遊び心」を混ぜ込んで「おちゃらか」の茶葉が生まれると言います。

クリエイターとして自由な感性を持つこと、型にはまらず楽しむこと。それが一番大事だと話すダントンさんは、訪れるお客さんに流暢な日本語で話しかけては笑いを誘い、店内は終始賑やかでした。

一対一のコミュニケーションから探す自分好みの一品

「お客さんを喜ばせたい。それが自分の喜びにつながるから」とお客さんとの一対一のコミュニケーションを大切にするのはダントンさんだけでなく、日本茶を愛するスタッフ達。

甘め、まじめ、おちゃらけ…個性豊かなスタッフが展開する日本茶トークを楽しみに、店に遊びに行くのも面白いかも。フレーバー日本茶の楽しみ方は十人十色。「自分だけのアイデンティティを、オンリーワンを『おちゃらか』で探してみて」と締めくくったダントンさんの夢は、海外に日本茶の魅力を発信すること。2015年にシンガポールでOcharaka internationalを設立し、今年中に路面店もオープン予定。更なる広がりを予感させます。

自由に気軽に、フレーバー日本茶でミネラルと遊び心を補給

その日の気分次第で選べる種類の豊富さと、水出しでもお湯やミルクで煮出しても楽しめるという気軽さが魅力のフレーバー緑茶。食事中にはさっぱりとレモンかライム、食後のデザート代わりに試したいのはチョコミント、チョコバナナはミルクで煮出してティータイムに。夏祭りの時期にはラムネフレーバーもいいですね。チャーミングなダントンさんとフレーバー日本茶に私も魅了されてしまいました。何種類かのフレーバーを自宅に常備して、ソフトドリンク感覚でその時の気分でフレーバーを選ぶのもいいかも。

仕事や勉強の合間、食後のひとときに飲みたい、コーヒー、紅茶、そしてフレーバー日本茶。我が家のキャニスターが並ぶ「ほっと一息ドリンクコーナー」に新しいメンバーが増えました。茶葉と遊び心を補給したくなったとき、「おちゃらか」に再訪したいと思います。

おちゃらか

東京都中央区日本橋室町2-2-1 COREDO室町1- 地下1階
TEL 03-6262-1505
営業時間 10:00~21:00
http://www.ocharaka.co.jp/

編集・ライター

茨城県生まれ。旅行、スイーツ、下町大好き。きっちり計画立てるより、無計画でのサバイバル感に惹かれます。日焼けしやすく戻りにくい。最近始めたランニングによるくつ下焼けがほんのり自慢。

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